822: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/03/25(日) 23:26:24.87 ID:1GUWnw1t0
佐天(ま、まさか……まだ、この中に!?)
視線よりやや上にある、開きかかった教室の引き戸が目に入る。
中は――照明が灯っていないのか、真っ暗でよく見えない。
823: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/03/25(日) 23:27:07.04 ID:1GUWnw1t0
佐天(でも……)
周囲を見回して分かった。
この床に出来た窪み――天井裏のスペースは、前後左右のどの方向にも、障壁があった。
824: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/03/25(日) 23:27:32.84 ID:1GUWnw1t0
佐天「行くっきゃ……ないか」
ためらっている場合ではない。
なおも痛む頭を右手で押さえながら、入口の真下の机に手を掛ける。
825: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/03/25(日) 23:28:09.29 ID:1GUWnw1t0
826: ◆IsBQ15PVtg[!red_res saga sage]
2012/03/25(日) 23:29:03.80 ID:1GUWnw1t0
佐天「ひっ……!!」
目に飛び込んできた、その先に広がる光景は――佐天の心を砕くには十分すぎた。
827: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/03/25(日) 23:30:00.08 ID:1GUWnw1t0
佐天「いやあああああああああ!!」
せき止めていたものが一気に崩れたかのように、悲鳴を上げた。
目から涙をあふれさせ、赤ん坊がいやいやと言いたげな動作ををするように、何度も首を振る。
828: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/03/25(日) 23:30:31.83 ID:1GUWnw1t0
佐天「いや!!ああああああああ!!」
判断ミスから、同行者を死なせてしまった。
こんなにもむごい方法で。
829: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/03/25(日) 23:31:06.69 ID:1GUWnw1t0
佐天「あああああああ!!」
涙交じりの悲鳴。
これ以上続けると、声が嗄れきってしまうのではないかというぐらいに。
830: ◆IsBQ15PVtg[!red_res saga sage]
2012/03/25(日) 23:31:54.47 ID:1GUWnw1t0
佐天「ひっ……いやああああ!!」
さらに悲鳴を上げた。
831: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/03/25(日) 23:32:43.66 ID:1GUWnw1t0
佐天「ひっ……え……」
その方向へと、目を向ける。
焼けた炭の臭いが鼻を突く。
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