156: ◆qE9xJWndOc[sage ]
2011/06/01(水) 20:59:03.78 ID:FPZSYdpM0
ほっとしたような、落胆したような、それとも別の思いがあたしの中を駆け巡ったのを思い出す。
もし今日もまた転校生が来なかったら。
あたしはまた、同じような気分になるのだろうか。
あの日の夜からあたしはずっと、眠れないほどに転校生のことが頭から離れなかった。
157: ◆qE9xJWndOc[sage ]
2011/06/01(水) 21:02:48.11 ID:FPZSYdpM0
いっそ、もっともっと嫌いになる要素を探すのだっていいかもしれない。
それで思い切り、「あんたなんかと仲良くできるわけないでしょ」と言ってやる。
そうしたらすごくすっきりするだろうな、と思う。
もしそんなことが出来たら。
158: ◆qE9xJWndOc[sage ]
2011/06/01(水) 21:09:19.02 ID:FPZSYdpM0
あたしは少し歩く速度を落とし、まどかが隣に並ぶのを待って言った。
さやか「話したよ」
まどか「……え?」
159: ◆qE9xJWndOc[sage ]
2011/06/01(水) 21:13:30.24 ID:FPZSYdpM0
さやか「けどあの子さ、やっぱあたし、無理かなって」
まどか「……そっか」
さやか「そ。だからごめんね。ただ絶対あんたの前じゃ悪いようには言わないから」
160: ◆qE9xJWndOc[sage ]
2011/06/01(水) 21:17:43.37 ID:FPZSYdpM0
あたしたちの間に、沈黙が下りる。
今日は仁美は遅刻するといなかった。けれど、二人だけでもあたしたち二人ともが黙り込むなんてこと、今まであまりなかったからどうしても居心地が悪くなる。
さやか「……」
161: ◆qE9xJWndOc[sage ]
2011/06/01(水) 21:21:28.15 ID:FPZSYdpM0
少し離席
10時ごろに再開します
162:訂正 ◆qE9xJWndOc[sage]
2011/06/01(水) 22:11:49.60 ID:FPZSYdpM0
色々文章おかしいorz
>>160
あたしたちの間に、沈黙が下りる。
今日は仁美は遅刻するといなかった。けれど、二人だけだとしても、あたしたち二人ともが黙り込むなんてこと、今まであまりなかったからどうしても居心地が悪くなる。
163: ◆qE9xJWndOc[saga]
2011/06/01(水) 22:15:39.24 ID:FPZSYdpM0
まどか「……さやかちゃん、私ね」
不意に、まどかが口を開いた。
あたしはけれど、視線をまどかに向けることが出来なかった。
まどかもあたしの視線を辿って気付いたのか、「……ほむらちゃん」と。
164: ◆qE9xJWndOc[saga]
2011/06/01(水) 22:26:16.13 ID:FPZSYdpM0
さやか「……ごめん、あたし保健室行ってくるわ、頭痛くて、昨日から」
それは本当だった。
自分は何もしてないのに、転校生の前から逃げ出したくなったことも本当。
どちらかといえば、後者のほうが大きいのかも知れない。とりあえず、あたしは転校生の姿を見たくなかった。
165: ◆qE9xJWndOc[saga]
2011/06/01(水) 22:30:27.45 ID:FPZSYdpM0
さやか「じゃ、宜しくね」
あたしもわざと明るい声でそう言ってやる。
転校生には何も声をかけない。もちろん、転校生も何も言わない。
その間にいるまどかが、ただ不安そうにあたしたちを見ているだけで。
166: ◆qE9xJWndOc[saga]
2011/06/01(水) 22:36:19.68 ID:FPZSYdpM0
◆
がやがやと声が聞こえる。
どうやら一時間目は終わってしまったらしい。眠っていた身体が重かった。
もともと寝起きのいいほうではないけれど、この重さは異常。
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