198: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:10:42.29 ID:hAzv6ppPo
空いた距離は一瞬で消える。
さらに開く。
あたしの横を駆け抜けた風は、受け流したはずの右手に重い衝撃を残していく。
199: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:11:23.92 ID:hAzv6ppPo
目が付いていかない。
絶え間なく響き渡る金属音だけが、二人の交戦の証として耳を打つ。
わたしには全く理解できなかった。
200: ◆BcaCp9aHJ6[saga]
2011/06/19(日) 17:12:36.05 ID:hAzv6ppPo
第十回行きます
201: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:13:18.85 ID:hAzv6ppPo
「やりすぎ」
拳骨が二人の頭に振り下ろされる。
双方異存はないようで、ただ下を向き俯いていた。
202: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:13:55.59 ID:hAzv6ppPo
「間に合わなかったのね」
「……ええ、でも彼女の願いを聞いた以上、間に合ってもきっと結果は同じだった」
203: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:14:52.71 ID:hAzv6ppPo
「ワルプルギスの夜、か」
「聞いたことはあるけれど、実在していたのね」
204: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:15:27.79 ID:hAzv6ppPo
「勿論よ」
即答したのは、巴マミ。
決意をその目に宿して。
205: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:16:20.03 ID:hAzv6ppPo
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「……わたし、何も出来ないのかな」
206: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:16:53.76 ID:hAzv6ppPo
今日はここまでにしようか。
開きっ放しだった窓から飛び降り、地面に着地した。
今日は美樹さやかと契約できたけれど、それがこの世界にどのような影響をもたらすのだろう。
207: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:18:04.25 ID:hAzv6ppPo
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教えられた通り、
重みに任せて叩き割る。
208: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:18:53.95 ID:hAzv6ppPo
あの日以来、あたしたちは戦いの特訓をするようになった。
来るワルプルギスの夜のために、そしてその後の生活のために。
この道を選んだ以上、あたしたちはひたすらに戦い続ける他ないから。
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