221: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:41:09.91 ID:hAzv6ppPo
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病室に足を踏み入れる。
扉を開けてしまった以上、いつまでも廊下に立ち尽くしている訳にはいかない。
222: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:41:54.68 ID:hAzv6ppPo
「……ふざけないでよ」
怒りが漏れる。
223: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:42:58.33 ID:hAzv6ppPo
「あなたが彼女に伝えたかったことは、そんな事ではないはず」
「呑まれないで。 これ以上道を間違えたら、あなたは間違いなく絶望してしまう」
224: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:43:31.12 ID:hAzv6ppPo
「あれから、何度か折を見て上条さんのお見舞いに参りました」
「バイオリンが弾けない事を何度か口にされて、その度辛そうにしていらしたのですが」
225: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:44:20.35 ID:hAzv6ppPo
「待ちなさい」
病院を飛び出したあたしを、みんなが追いかけてきた。
やめてよ、あたしに構わないで。
226: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:44:52.61 ID:hAzv6ppPo
「あはは、こりゃだめかも」
「さやかちゃん……!?」
227: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:45:47.25 ID:hAzv6ppPo
おかしい。
いつまで経っても、ソウルジェムの濁りが消えない。
それどころか。
228: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:46:16.78 ID:hAzv6ppPo
「そこにいて、今のあなたは足手まといにしかならない」
そう警告し、美樹さやかにソウルジェムを返す。
その濁りは少しマシになったけれど、とても平時のそれではない。
229: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:47:00.41 ID:hAzv6ppPo
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230: ◆BcaCp9aHJ6[sage saga]
2011/06/19(日) 17:47:41.74 ID:hAzv6ppPo
その言葉すらも遠い。
身体に力は入らない。
だけど。
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