43: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/12(日) 18:15:47.43 ID:sTktK5qlo
「････････････」
「最古の神に魅入られ、いや、セトの方が魅入ってしまったのかな。
44: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/12(日) 18:16:45.95 ID:sTktK5qlo
アレイスターの肢体が汚い地下通路の地面に投げ出される。一方通行も一緒に倒れ込みそうになる。
咄嗟に壁に手をつける事でそれを防ぎ、唇から血を流すアレイスターを再度蹴る。
蹴るというより、踏んでいた。全体重を足に込め、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も。
45: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/12(日) 18:17:35.17 ID:sTktK5qlo
体中を汚水まみれにして惨めに咳き込み、口から血と汚水を吐くアレイスターを
一方通行はそれこそ生ゴミを見るような視線を送りながら言った。
46: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/12(日) 18:18:25.00 ID:sTktK5qlo
「どォして俺達を壊滅させよォとしたンだ」
「･･････、」
47: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/12(日) 18:19:29.93 ID:sTktK5qlo
汚水に足を取られながらアレイスターは地下水道の脇道に上がる。
その彼の姿に、学園都市統括理事長としての、世紀の大魔術師としての威厳は微塵も感じられない。
この瞬間、アレイスターと一方通行は完全に同じ領域に立っていた。
48: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/12(日) 18:21:02.66 ID:sTktK5qlo
「もう少し食い下がるものだと思っていたのだがな。 私を引きずってでも
ミーシャ＝クロイツェフを召喚させるとか、鞭を打ってでも風斬氷華と
エイワスを現出させるとか、垣根帝督は･･････、まぁ『彼』なら心配は無用じゃないか？
49: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/12(日) 18:22:03.36 ID:sTktK5qlo
「君にとって恐らくだが有益な情報を提供しよう。 ･･････まず垣根帝督だが、
先も言ったように結果がどうあれ死ぬことはないだろう。 あの医者の事だ、
私が保証する。 そして風斬氷華とエイワスだが、その二名に私はある一つの懸念を抱いている」
50: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/12(日) 18:23:28.11 ID:sTktK5qlo
確かに、その気になれば一方通行は今すぐここでアレイスターを葬ることが出来る。
エイワスとの戦闘でほぼ全ての力を使い果たした今のアレイスターは、一方通行はおろか
下手をすればその辺にいるスキルアウトでも殺せてしまうほどに衰弱していた。
51: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/12(日) 18:24:53.28 ID:sTktK5qlo
もう一方通行は何も言わなかった。壁に背を預けてその場に座り込む。
その行為が、アレイスターに剥く牙が抜けたと暗に示していた。
アレイスターはそんな彼に対して安心も警戒もせず、
52: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/12(日) 18:26:03.08 ID:sTktK5qlo
足を引きずる音がしなくなった事を確認し、一方通行は傍に置いていた物を拾い上げる。
一冊のノートと、一冊のスケッチブック。
53: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/06/12(日) 18:26:54.77 ID:sTktK5qlo
失笑するために息を吐くが、表情に変化はない。
次に一方通行はノートを手に取り開いた。
内容はスケッチブックのイラストを字体で起こしたようなものだった。いわゆる日記だ。
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