954: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/07/09(土) 20:01:19.31 ID:F/JBIqiLo
「……こっから更に移動するンだろ？」
「少々時間がかかる。 タクシーで移動しようか」
955: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/07/09(土) 20:02:04.72 ID:F/JBIqiLo
それは某国大統領が『何だか無性に核ミサイルのスイッチを押したい、連打したい』と言っているのと
同じだった。タクシーを走らせる運転手は全身を汗で濡らしている。一方通行はため息をつく以外のリアクションがとれなかった。
956: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/07/09(土) 20:03:06.21 ID:F/JBIqiLo
一方通行は周囲を見渡す。人もまばらで、しかし廃れている様子はない和やかな雰囲気の商店街。
世界を巡る旅番組で隠れた観光スポットとして紹介されてそうな、少し冒険心がくすぐられそうな入り組んだ道。
957: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/07/09(土) 20:04:04.11 ID:F/JBIqiLo
「……………。 ………………あいつ、か？」
「ああ」
958: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/07/09(土) 20:04:59.98 ID:F/JBIqiLo
「そう、彼だよ」
959: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/07/09(土) 20:05:46.10 ID:F/JBIqiLo
「こんにちわ」
「………エイワス、か」
960: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/07/09(土) 20:06:39.66 ID:F/JBIqiLo
言われて、男は子供達に先に帰るよう促す。子供達は心配そうに男の方を見つめたが
男は表情を変えず、ただ心配するなと言ってその場から追い払うように帰した。
そして男の視線は、再びエイワスと一方通行の姿を捉える。
961: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/07/09(土) 20:07:26.42 ID:F/JBIqiLo
代わりに答えたエイワスの言葉に、一方通行はわずかだけ目を見開いた。
第三次世界大戦の首謀者。独特の雰囲気。エイワスの正体を一発で見抜く観察眼、知識。
それらの要素が当てはまる人物は、一方通行の中では一人しか存在しなかった。
962: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/07/09(土) 20:08:20.45 ID:F/JBIqiLo
「右方のフィアンマ。 第三次世界大戦時、この世に『神の力(ガブリエル)』を召喚した魔術師だ」
963: ◆3dKAx7itpI[saga]
2011/07/09(土) 20:09:01.55 ID:F/JBIqiLo
「？」
「我々は挨拶に伺ったのだよ。 挨拶と……、お願い、かな」
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