47: ◆F/bQYgopwk[sage]
2011/06/22(水) 22:25:30.89 ID:B8ri+1Zi0
―――――
地面が揺れた。
金属の拉げる音、砂利が砕ける音、そして―――何かが潰される音。
48: ◆F/bQYgopwk[sage]
2011/06/22(水) 22:30:36.49 ID:B8ri+1Zi0
「あああああああああああああああっっっ!!!!」
美琴は雄叫びと共に駆け出し、自らの持てる最大出力の電撃を放った。
気だるそうに機関車に背を向けて歩き出した白髪の少年は、いかにも面倒くさそうに美琴に背を向けたまま、電撃を反射してから振り返る。
49: ◆F/bQYgopwk[sage]
2011/06/22(水) 22:39:10.62 ID:B8ri+1Zi0
「もしかしてオマエ、『オリジナル』か?」
「…」
50: ◆F/bQYgopwk[sage]
2011/06/22(水) 22:44:16.92 ID:B8ri+1Zi0
(…ン?これは…)
少女の肩に手を置いたまま、一方通行は一瞬だけ怪訝そうな表情を浮かべ、それから小さく嗤う。
「クカカ。なるほどねェ。だから『お姉様』なのか」
51: ◆F/bQYgopwk[sage]
2011/06/22(水) 22:52:54.99 ID:B8ri+1Zi0
―――聞きたくない。いや、聞いてはいけない。
聞いてしまうと、自分が自分でなくなってしまう。
頭が痛い。眩暈がする。
52: ◆F/bQYgopwk[sage]
2011/06/22(水) 23:01:17.35 ID:B8ri+1Zi0
「あああああああああああ!!!」
電極を耳から差し込まれ、体中を様々な機械で繋がれた少女の口から絶叫が迸る。小さな身体がビクン!ビクン!と痙攣し、穴のある場所から赤黒い液体が湯気を出しながら溢れている。
「実験中止だ!!急げ!」
53: ◆F/bQYgopwk[sage]
2011/06/22(水) 23:12:01.24 ID:B8ri+1Zi0
「厳密に言えば違います。お姉様の素体(ベース)―つまり身体(ボディ)―は、ミサカのような急ごしらえの模造品ではなく、完全個体(フルチューニング)です。本来『二連超電磁砲計画(プロジェクト・デュアルエレクトロマスター)』のために製造された素体ですので、通常の人間と同じ寿命を有しています」
「まあ、なンにしてもお前らの仲間ってわけだァ」
「…」
54: ◆F/bQYgopwk[sage]
2011/06/22(水) 23:22:05.49 ID:B8ri+1Zi0
「…調整だと」
記憶を調整するという言葉に、一方通行は身構えた。
「統括理事会の判断で書き換えが行われる、とミサカは判断します」
55: ◆F/bQYgopwk[sage]
2011/06/22(水) 23:36:37.77 ID:B8ri+1Zi0
―――――
「…ん」
目を覚ますと、そこは自分の部屋だった。体中痛く、頭が重い。
56: ◆F/bQYgopwk[sage]
2011/06/22(水) 23:57:03.74 ID:B8ri+1Zi0
―――今のがオマエの『とっておき』だったんだっけ?わりいわりい、あまりに普通で拍子抜けしちまったわ。
超電磁砲が効かなかった。
私じゃ、アイツに敵わない。
57: ◆F/bQYgopwk
2011/06/23(木) 00:07:53.84 ID:2EudYxwa0
補足
通常の能力開発で電極を耳にぶっ刺したり機械に繋げられたりはしないという考えであります。
美琴は学園都市が開発して作り出した超能力者という設定
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