過去ログ - 紬「放課後ティータイムついに活動再開!!」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/06/19(日) 20:21:29.00 ID:SVlbpQKu0
唯ちゃんは持ち前の明るさと天真爛漫さでバンド一の人気者になっていた。
当初は子供っぽいと言われていた声も個性として認められ、
今や子供から(孫を思い浮かばせるということで)爺ちゃん婆ちゃんにまで
知られるようになっていた。

「音で楽になってもらう」という私たちの願を最初に体現したのは唯ちゃんだった。

少なくとも私はそう思っていた。

そんなある日。

スタッフ「唯ちゃん。ソロデビューしてみない?」
唯「ぇえ〜!?」
律「すげぇなぁ唯!!澪やムギを差し置いてのソロデビューじゃん!!」
澪「わっ、私はソロデビューなんか無理無理!!」
紬「私は最初が唯ちゃんで良かったわ〜」
梓「そうですか?ここは澪先輩かムギ先輩じゃないんですか?」

紬「梓ちゃん?私たちのデビューの時の条件を覚えてる?」
紬「唯ちゃんをメインボーカルにしないということ」
紬「それで表向きはバッキングボーカルだけどライブでは唯ちゃんもメインにして
紬「そして、一番最初のソロデビュー話が唯ちゃんなのよ」
紬「それって、私達が大事にしてたものが正しかったってことじゃない?」
紬「だから、私はとってもうれしいの。」

梓「そういわれるとそうですね。」
律「難しい事言ってるみたいだけど、唯が大事だったってことさ」
澪「あぁ、だからこそソロデビューは唯が最初ってのが重要なんだよなぁ」
唯「みんなぁ〜...ありがとう...」

唯「でもわっ私、作曲できないし、作詞も下手だし...でも他人の曲や詩は歌いたくないし...」

紬「唯ちゃん。曲だったら私がいくらでも作ってあげる。唯ちゃんにぴったりな曲を!!」澪「わっ私の詩で良かったらいくらでも作るよ!!」

律「ドラムならいくらでも叩いてやるよ!!」
梓「私でよければ客演します。」
紬「ずるーい!!私も演奏したぁい」
澪「私だけのけもの扱いはいやだ」

唯「でも、そこまでみんなに頑張ってもらうと、放課後ティータイムと変わらないじゃん」
唯「もちろん演奏や作詞、作曲は手伝ってもらうけど、今回は私一人で頑張ってみる。」
唯「私が一人前で、みんなに頼らなくたって大丈夫だというところを証明して見せるよ!!」

私は唯ちゃんがこの上なく頼もしかった。その半面最大級のお節介をしようと考えた。


レコーディングスタジオにて

唯ちゃんはレコーディングルームでマイクの前に立っている。
私、澪ちゃん、りっちゃん、梓ちゃんはコンソールルームから唯ちゃんをみている。

今録音している曲は、覆面バンドで私たち放課後ティータイムが演奏した曲である。
作詞は唯ちゃんと澪ちゃん、作曲は私がメインでブリッジ部分を全員。

全員「クレジットはどうしよう?」

どうでもいいことを真剣に論議しながら、マイク前の唯ちゃんを見守っていた。

唯ちゃんは気負うこともなく、テイク4あたりで無事ボーカルトラックを完成させ、

プロデューサと私たち5人でミックスダウンも行い、渾身の一曲が完成した。

「音を楽しむこと、音で楽になってもらうこと」

この2つを体言したまさに理想の曲の完成だった。

「今日はお疲れさまでした。
 一生懸命頑張ったんだよね?
 わかってるんだよ。私のために頑張ってくれてるの。
 そんな君のために私ができることはあんまりないけど、
 ゆっくり後ろから手を回すこと位はできるんだよ♪
 ...」

唯ちゃんの声が優しさを身に纏った天使になった曲ができあがった瞬間に立ち会えたことは幸せだった。



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