1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 08:46:59.12 ID:zfxJMWx+o
澪「ただいま」
2人分の食材を買ってスーパーから戻ってきた。
梓はまだ帰ってきていなかった。
暇なのでテレビを付けることにした。
このテレビは梓が実家から持ってきた物だ。
狭い部屋に2人で使うには充分な大きさだ。
澪「面白いの、無いなあ」
チャンネルを回してみたけど、どれも退屈だった。
衛星放送でも映れば夕方でも面白い映画や音楽番組が観れるんだけど。
でもそんなものを契約するような余裕は無い。
生活はギリギリだったけど、苦しくはなかった。
テレビを消したら、ドアの開く音がした。
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 08:48:06.71 ID:zfxJMWx+o
梓「ただいま」
買い物袋を抱えた梓が帰ってきた。
澪「お帰り。私より早く帰って来てるのかと思ってたよ」
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 08:49:44.06 ID:zfxJMWx+o
今帰って来たばかりなのに……暇を持て余していた私に気を使ってくれたのかな。
梓が玄関に腰を下ろす。
梓「そろそろ、終わりかな」
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 08:51:37.77 ID:zfxJMWx+o
アパートの階段を下ると、2人の足音が低く響いた。
住めば都。
そのことわざ宜しく、このボロアパートには既に愛着が沸いていた。
家賃が安いという理由だけで借りたアパート。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 08:52:50.37 ID:zfxJMWx+o
商店街まで来ると大分賑やかだ。
人通りも多いし、大抵の買い物はここらで済ませられる。
梓「喫茶店でも行こうか」
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 08:54:59.35 ID:zfxJMWx+o
自動ドアをくぐってカウンターでコーヒーを2つ注文した。
窓際の席が空いていたので梓と向かい合って座った。
店内にはジャズパンクが流れていた。
渇いたアコースティックな音。
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 08:56:44.72 ID:zfxJMWx+o
澪「ねえ、向こうに花屋があるね」
大きな窓からは反対側のアーケードがずらっと見渡せた。
梓「ホントだ。行ってみる?」
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 08:58:06.49 ID:zfxJMWx+o
梓「どの花がいいかな?」
澪「うーん」
育てやすい花がいいよね。
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 08:58:40.44 ID:zfxJMWx+o
* * * * *
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2011/06/26(日) 12:06:02.27 ID:VzviiBato
澪梓の香り
超絶支援
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/06/26(日) 16:06:19.10 ID:UAteQWrDO
期待
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 17:31:21.86 ID:zfxJMWx+o
澪「ただいま」
梓「お帰り」
今日は梓の方が先に帰っていた。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 17:33:28.39 ID:zfxJMWx+o
梓「育て方、悪いのかな」
ご飯を食べ終わると、梓が少し不安そうな顔をしてサボテンを見つめた。
澪「ちゃんと水はあげてるし、陽にも当たってるんだけど」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 17:34:17.12 ID:zfxJMWx+o
* * * * ・
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 18:01:48.42 ID:zfxJMWx+o
週末は特に用事も無く暇だったので、一日中家に居た。
梓はギターを弾いていた。
大学時代の仲間とバンドを続けていて、近所では少し有名だった。
箱を借りてライブをする日も多々あり、その度に私は観客に交じって梓を応援した。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 18:05:28.64 ID:zfxJMWx+o
梓「来週、またライブするんだ」
澪「へー。今度はどこ?」
梓「K市の蛸蛸。来てくれる?」
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 18:06:24.19 ID:zfxJMWx+o
* * * ・ ・
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 18:50:15.78 ID:zfxJMWx+o
スーパーの袋を提げて帰宅した。
梓は今頃打ち上げだろう。
私も誘われたけど、何となく気恥ずかしいので参加しなかった。
あまりお金の無い彼女達のことだ、恐らく大したものは食べていないだろう。
2人分の晩ご飯を作るべく台所に立った。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 18:51:39.11 ID:zfxJMWx+o
丁度晩ご飯を作り終えた頃、ギターを背負った梓が帰って来た。
澪「お帰り」
梓「ただいまー。ご飯食べたいな」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 18:54:11.36 ID:zfxJMWx+o
梓「私たち、プロになろうと思ってるんだ」
澪「え?」
梓「デビューしようって」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 18:56:06.58 ID:zfxJMWx+o
梓「だから上京しようって思ってるんだ」
澪「……」
梓「バンドの友達とルームシェアすれば都内のマンションでも生活出来るし」
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