過去ログ - ひたぎ「これも、また、戯言よね」
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)
2011/07/30(土) 09:53:24.48 ID:PChIP78o0
これ前にどっかでやってて落ちちゃったやつ?
続き読みたかったから期待してまっせ
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 09:54:38.89 ID:ooW4dNWwo
・ ・
跳躍――そう、地上に逃げ場がないのなら、空中に逃げればいいだけの話である。僕は
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
天井を走り抜け、一気に相手の前まで詰め寄る。
さすがに相手も驚いたのか、動くことができないでいる。当然の反応、普通の反応だ。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 09:56:48.78 ID:ooW4dNWwo
004
すべてがわかってしまえば、簡単な話である。推理小説で後少しのところで、間違えて
しまったときのようなものだ。ただ単純に僕の記憶力が悪かっただけの話である。
「いくらなんでも、戦場ヶ原さんの話をしていたのにその顔を覚えていないとは思わなか
ったわ」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 09:58:40.95 ID:ooW4dNWwo
「あ………」
そうだ。失念していた。ひたぎちゃんはスカートじゃないか。しかも体重がほとんど無い
のだから自転車は大変気の使う乗り物である。そういえば、僕のことを強すぎるくらいに
抱きしめている。
「二人乗り、やめようか?」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:01:17.64 ID:ooW4dNWwo
「受け取って」
そう言うと、ひたぎちゃんは全身から大量の文房具を取り出した。どうやら、さっきの二
人乗りの時に感じた重みや、落ちてきた時の衝撃のほとんどはこれの所為だったらしい。
あの時廊下で出してきた文房具も、ほんの一部だったようだ。
「じゃあ、行きましょう」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:02:52.48 ID:ooW4dNWwo
・ ・ ・
とにかく、多少の不死身を見せたところでどうやら僕は信頼されていないようだ(むし
ろ嫌われているような気がする)忍野は、こういうのは信頼関係が大事だと言っていたか
ら、その点から鑑みるに、この状況はあまりいいとはいえないみたいだ。
まあ、仕方がない。
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:03:40.28 ID:ooW4dNWwo
しかし、嫌いでも気まずいのは嫌なのか、沈黙を破ったのはひたぎちゃんだった。
「それにしても、よく、こんな、今にも壊れそうなビルに住んでいるわね――その、忍野
って人」
「ああ……ずいぶんな変わり者でね」
「私よりも?」
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:04:41.85 ID:ooW4dNWwo
「あら。阿良々木くん、右腕に時計をしているのね」
「ん?ああ。うん」
「ひねくれものなの?」
「先に左利きかどうかを聞いてくれよ」
「そう。で、どうなのかしら」
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:05:55.54 ID:ooW4dNWwo
「なんだい。阿良々木くん、今日はまた違う女の子を連れているなあ――全く、ご同慶の
至りだよ」
「僕をそんな安いキャラ設定にしないでくださいよ……」
「ふうん――うん?」
忍野は?
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:07:27.66 ID:ooW4dNWwo
「いやいや、阿良々木くん」
そこで忍野が割り込むように言った。
「影と形、それに存在がないのはその通りだけれど、名前は今日、つけてやったんだ。ゴ
ールデンウィークには良く働いてくれたし、それにやっぱり呼び名がないと、不便極まり
ないからね。それに、名前がないままじゃ、いつまでたっても彼女は凶悪なままだ」
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