過去ログ - 真宵「これも、また、戯言ですかね」
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27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:09:35.51 ID:4VTMtEH9o
「えっと……漢数字、十中八九の『八九』に、『寺』で、『八九寺』って並びなんだけれ
ど……」
「……?まあ、それは、『はちくじ』ね」
「『はちくじ』?」
「ええ。阿良々木くん、その程度の熟語も読めないの?そんな学力で、よく幼稚園を卒園
以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:10:01.26 ID:4VTMtEH9o
「ねえ、ちょっとここで待っててくれる?」
「いいけれど、阿良々木くん、どこかへ行くの?」
「小学生に話しかけてくる」
「やめておきなさい。傷つくだけよ」
「…………」
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:11:24.42 ID:4VTMtEH9o
「どうしたの?お嬢ちゃん。道にでも迷ったのかな?」
 ……なんだか忍野みたいになってしまった。
 彼のように行動したいのに。
 女の子は振り向いた。
 ツインテイルの、前髪の短い、眉を出した髪型。利発そうな顔立ちの女の子だった。
以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:11:57.23 ID:4VTMtEH9o
「……もう一回行ってくる」
「だから、何をしに、どこへ行くのよ」
「それは僕にもわからない」
 とにかく、再チャレンジ。
 少女八九寺は、僕との遭遇なんてまるでなかったかのように、看板に視線を戻していた。
以下略



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:12:36.03 ID:4VTMtEH9o
「今度こそ……行ってくる」
「阿良々木くんが何をしたいのか、何をしているのか、私にはよくわからないのだけれど
……」
「ほっていてくれ……」
 とにかく、再三のチャレンジ。
以下略



32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:13:30.69 ID:4VTMtEH9o
「ただ、君がなんか困ってるみたいだったから、力になれるかなと思ってさ」
「いきなり小学生の頭を叩くような人に、なってもらうような力なんてこの世界にはあり
ませんっ!全くもって皆無ですっ!」
 滅茶苦茶警戒されていた。
 いつも通りながら。
以下略



33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:14:03.47 ID:4VTMtEH9o
「き……君はなんて名前なの?」
「わたしは、八九寺真宵です。わたしは八九寺真宵といいます。お父さんとお母さんがく
れた、大切なお名前です」
「へえ……」
 どうやら、読み方はあっていたようだ。
以下略



34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:14:40.38 ID:4VTMtEH9o
「まあまあ、とにかく落ち着いて。別に僕は君に危害を加えたりしないよ。この町に住ん
でいる人間で、いやさ、この世界に生きている人間の中で、僕ほど人畜無害な奴なんて、
一人もいないと自負しているくらいだ」
 戯言ここに極まれり。
 生きているだけで迷惑な人畜無害な奴ってどんな奴なのだろう。
以下略



35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:15:27.11 ID:4VTMtEH9o
「はあ。そうですか。なるほどです。つまり素っ頓狂という言葉みたいな感じですね。興
奮すると『スットンキョー!』と奇声を発するキャラを受け入れることはできても、『頓
狂な行為に身を任せる男であった……』なんて地の文で紹介されてしまうキャラは受け入
れられないのと、同じようなものですか」
 そうそう、と、頷きつつも、僕は少し焦っていた。もしかしたら今、僕は頓狂な行為に
以下略



36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:15:52.68 ID:4VTMtEH9o
「………………」
 しかし、こうも嫌われてしまったか。本当、今日は何て日だ……
 やはり、彼のようには行かないか……。
 悲しいが仕方がない。僕は諦めることにした。



37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:18:30.94 ID:4VTMtEH9o
004
 ベンチに戻ると、ひたぎちゃんはもういなかった。待っててくれと言ったのに、どうや
ら、帰ってしまったらしい。これでまた、一人だ。これでまた、独りだ。真宵ちゃんは、
 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
数には入れられないし、また、この公園を僕が独り占めすることになってしまった。
以下略



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