35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/29(月) 11:45:52.79 ID:PjuOVipoo
たとえば「○○は××だ」という文章を書くとき、ヤマトの日記では「○○ゎ××だ」と記されていた。
一般的な高校生がこのような書き方をするかどうかは分からないが、ヤマトがそういう文章を書くことは、彼にとってはひどく大きなことだった。
日記にはさまざまなことが記されていた。
将来、音楽に携わった仕事につきたいということ、簡単に言えば、バンドで生計を立てていきたいと思っていること。
それもまた、彼を安堵させる一要素だった。絶対に無理だとは言わない。けれど、困難で絵空事のような夢なのだから。
大丈夫だ、こいつも成長していない、と、彼は歪んだ安堵が自分の中で生まれていることを自覚していた。
「おまえ、学校辞めたんだって?」
卒業以来言葉を交わしていないヤマトも、やはりその事実を知っていた。
彼は曖昧に頷いた。あまり話したいことでもない。
ヤマトと話していると、彼はひどく据わりの悪い気持ちにさせられた。
132Res/141.53 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。