過去ログ - 梓「君にしか聞こえない」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/09/09(金) 01:12:34.14 ID:iPhPIt55o
梓「もしもし、中野ですけど」

純『おっ、梓、ひっさしぶりー!元気してた?』

梓「純!?純なの!?」

 電話の相手は私の幼い頃からの幼馴染、そして私にとっては只1人の親友でもある純。
 でも1年前、中学2年の時に親の転勤で桜ヶ丘って街に引っ越しちゃって、今はこうやってたまに電話で話したり、時々会ったりしてる程度だ。
 
純『そうですよー、梓が寂しそうにしてるだろうし、たまにはこうやって電話してやらなきゃってね』

梓「べ、別に私は寂しくなんかっ!」

純『相変わらずの反応ですな梓も。そっちはどう?うまくやれてんの?』

梓「うん、全然平気だよ。何もかもうまく行き過ぎてて気持ち悪いくらい」

純『そっかー。なんかさ、私が横浜から引っ越す時、あんた色々と大変だったでしょ?だから気になってさ』

梓「あの時が一番酷かったんだって。今はもうすっかり片付いて平穏そのものだって」

 私は嘘をついていた、喉から手が出る程欲しかった一番の相談相手からの電話だったのに……
 純にはあっちでの生活もあるんだろうし、私の事で心配をかけさせたくなかったから出た強がりだったのかも。

梓「それよりも純、あんたそっちでの生活はどう?友達とか出来たの?」

純『まあね、1人よく出来た子がいてね。なんかいっつも自分のお姉ちゃんのことばかり話してるお姉ちゃんっ子でさ。今じゃすっかり仲良くなって、梓のこと話したら会ってみたいって言ってたよ』

梓「へぇー」

純『梓の方こそどうよ?なんか気になる子でもできた?』

梓「うん……まあ、一応、ね。ただちょっと」

純『なんなの?その子がどうかしたの?』

梓「笑わないで聞いてくれる?」

純『分かった!絶対に笑わないから聞かせてよその人のこと!』

梓「実はさ、まだその人とは電話で話してるだけなんだけど、正直その人が実際に実在してるのか分からないんだよね」

純『へ?何それ?いまいち理解出来ないんですけど』



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