966:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2012/07/07(土) 00:23:25.55 ID:3Qf5vXwlo
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何気なく傷ついた腕を見ると、裂けた皮膚の上にうっすら新しい皮ができはじめていた。
「ほら見なさい。私のおかげよ」
「あ、あたしにもできるもん!」
「半分のあなたより、私の方が早いわよ」
「そんなに言うなら、沢山産んで供給を増やしてちょうだい」
「ああああ赤ちゃんは関係ないでしょおおおおお!」
「志乃、もうわかったから!」
気恥ずかしさと女二人の板挟みにされたことに耐えられず、大声を出した。
お義姉さんが僕に向き直り、にらみつける。
「ちょっと! 私の妹に怒鳴らないでくれる?」
「え、えええ? 俺?」
「そうだよ! 春海がきっちりダメって言ってたらもめなかったんだから!」
「行きましょ、妹」
「うん。いこいこ!」
二人はさっさと歩きだした。
事務所に戻るつもりだろうか。
(あれ、やっぱり俺悪くないよな!?)
腑に落ちないと思いながら、二人を追いかけるように歩き出した。
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