21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2011/10/31(月) 19:31:17.32 ID:7c+2DZ/Qo
なかなかいい感じ
期待してる
22: ◆WPwc2pN1N6[sage]
2011/11/05(土) 21:06:49.37 ID:AWbrYrzMo
C.
遺体は地下室に横倒しにされていた。
不自然なほどきれいに黒焦げている遺体に近づいて、男は立ちすくんだ。
異臭も抜け、地下で薄暗かったせいか、最初は遺体だという認識がなかったからだ。
23: ◆WPwc2pN1N6[sage]
2011/11/05(土) 21:07:40.92 ID:AWbrYrzMo
少年「完全に燃えきっていますね」
男「お、おう……」
少年「内部も真っ黒だ。普通に燃えたわけじゃなさそうですね」
24: ◆WPwc2pN1N6[sage]
2011/11/05(土) 21:08:15.82 ID:AWbrYrzMo
その後も少年は、二三の質問を担当にぶつけながら遺体を眺めて回った。
男は耐え切れずに地下室を抜けたが、思ったよりも早く、少年もすぐに出てきた。
男「も、もういいのか……」
25: ◆WPwc2pN1N6[sage]
2011/11/05(土) 21:09:02.87 ID:AWbrYrzMo
少年「……? 魔法使いは穴倉に生息する種族というのは間違いで」
男「そうじゃなくて! 死体をじっくり見ていたら気分が悪くなるだろう」
魔(地下)「さすがに、特中隊の方はタフというか……」
26: ◆WPwc2pN1N6[sage]
2011/11/05(土) 21:09:51.85 ID:AWbrYrzMo
少年「仕方ありません、じゃあ、あっちの面会室で」
魔(地下)「ちょっと待ってください。勝手に見せられては困ります」
少年「じゃあ、あなたが立ち会って、閲覧という形式にしましょう」
27: ◆WPwc2pN1N6[sage]
2011/11/05(土) 21:10:19.19 ID:AWbrYrzMo
……副支部長になるこの男は、元々全国魔法使い連盟の中央本部に所属し、
つい半年前ほどにこの町の支部事務所に赴任してきた。
性格は実直というか、正義感や責任感の強い男らしく、行政部門で学びながら、
戦闘訓練にも自主的に参加、決して悪くない成績を収めていた。
28: ◆WPwc2pN1N6[sage]
2011/11/05(土) 21:11:16.00 ID:AWbrYrzMo
今回の訓練は、副支部長が訓練棟の一室で、一人で行っていたものであり、
事故直前の目撃者は訓練室の鍵を渡した事務員の一人。
室内で起きた出来事に目撃者はいないが、訓練室に不審者は見えず、
また建物内全体を調査したが、事件性のあるものは現在見つかっていない。
29: ◆WPwc2pN1N6[sage]
2011/11/05(土) 21:12:10.12 ID:AWbrYrzMo
少年「どの辺が分かりませんか?」
男「まあ、あのおっさんが派遣された役人みたいなものだってことは分かった」
少年「そうですね。僕も似たようなものなんです」
30: ◆WPwc2pN1N6[sage]
2011/11/05(土) 21:12:50.00 ID:AWbrYrzMo
―――そもそも魔法というのは、人間の体に宿る魔翌力によって、
この世には存在しない現象を呼び寄せることを指す。
しかし、それ自体は別の世界ではありうる現象なので、
正しい手順通りに呼び寄せなければ、意図しない結果を生み出す。
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