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2011/11/24(木) 03:34:40.20 ID:uFOG1DQZo
「高校二年生の冬、私は鬼に出会ったの」
「鬼?」
「そう、殺人鬼。阿良々木くんに、とっても似ている殺人鬼」
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2011/11/24(木) 03:35:21.74 ID:uFOG1DQZo
「私、訊いたんだ。その人に。その鬼に。『どうして人を殺すのか』って、そう訊いたの。
阿良々木くん、その人は、なんて答えたと思う?」
「さあね。気持ちいいから、とか、すっきりするから、とか。そんな風なことじゃないかな?」
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2011/11/24(木) 03:35:50.41 ID:uFOG1DQZo
理由なんてない。やりたいからやってる。
「つまり、翼ちゃん、きみはこう言いたいのかい?やりたいことができなかったから、ス
トレスがたまった。だから今は、やりたいようにやっているってそういうことなのか?」
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2011/11/24(木) 03:36:33.08 ID:uFOG1DQZo
「阿良々木くんに襲い掛かって……それでそのあとじゅ……ええーっと……十回忍野さん
と戦ったくらいで、障り猫は、一旦とれたの。だから、阿良々木くんは襲いたくて襲った
わけじゃないんだよ」
130:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:37:08.49 ID:uFOG1DQZo
「阿良々木くんも自覚しているんでしょ?たとえ錯覚でも、覚えがあるんだから仕方ない
ことだよね。だったらいいじゃない!自分を嫌っても、私達、最低のままで、最弱のままで、
最悪のままで、人に迷惑をかけたまま生きていたって、人に悪影響を与えっぱなしで、そ
131:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:37:35.89 ID:uFOG1DQZo
僕は翼ちゃんが泣きやむのを待って。
どうしても訊きたかったことを訊く。
「僕にできることはないかい?」
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2011/11/24(木) 03:38:13.40 ID:uFOG1DQZo
「ありがとう」
翼ちゃんは唐突に礼を言った。
「なんだか、また少し楽になった気がする」
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2011/11/24(木) 03:38:57.84 ID:uFOG1DQZo
013
後日談というか、今回のオチ。
五月七日。ゴールデンウィーク最終日。
134:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:39:25.02 ID:uFOG1DQZo
階段を昇り四階へ。
今日は運がよかったらしく、一つ目の教室に、吸血鬼幼女と、アロハ服のおっさん――
忍野メメがセットでいた。
135:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:39:55.12 ID:uFOG1DQZo
何か様子がおかしい。僕は忍野を注意深く観察したのだが、どこにも違った箇所は見ら
れなかった。
ううん、なんだろう。気になるな。
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