過去ログ - 妹の手を握るまで
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878:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/21(土) 23:10:57.24 ID:Fm8w6/Rho
あたしがようやく後片付けを終えて校門の前に駐車している見覚えのある車に駆け寄った時、車の中で助手席に収まった妹友ちゃんとお兄ちゃんが何か楽しそうに話をしている様子が最初に目に入った。

何となく妹友ちゃんは後部座席にいるものだと思っていたあたしは少しだけショックを受けた。

「待たせてごめんね、妹友ちゃん」
以下略



879:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/21(土) 23:13:38.40 ID:Fm8w6/Rho
・・・・・・その後、妹友ちゃんの家に着くまでは主に妹友ちゃんがお兄ちゃんに話しかけ(というよりはお兄ちゃんのことを一方的にほめたて)、お兄ちゃんがそれに答えるという会話がずっと続いた。あたしはほとんど口を出さずに2人の会話を聞いていたけれど、妹友ちゃんのどこまで本気かわからない好意に応えるお兄ちゃんの本心もよくわからなかった。戸惑っているようでもあり軽くいなしているようでもあり。

やがて車が妹友ちゃんの家に着くと、妹友ちゃんは丁寧にお兄ちゃんにお礼を言いあたしにはまた明日ねと声をかけて家の中に入って行った。
ほとんど一人で喋っていた妹友ちゃんがいなくなると、急に車内は沈黙に包まれた。

以下略



880:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/21(土) 23:15:33.82 ID:Fm8w6/Rho
「おまえはいいのかよ?」
お兄ちゃんがあたしに聞いた。

「何?」
何を言い出したのだろう、お兄ちゃんは。
以下略



881:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/21(土) 23:18:41.51 ID:Fm8w6/Rho
お兄ちゃんは再び車を走らせた。ハンドルを握っているお兄ちゃんは学校のどの男の子より格好よく思えた。少なくともあたしにとっては。

そのうち、あたしは何か奇妙な感じに襲われた。
それはよく学校とか街中では感じることがあるあの視線と一緒だった。
あたしはあたしの身体をチラチラ眺める視線に気がついたのだ。
以下略



882:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/21(土) 23:23:25.89 ID:Fm8w6/Rho
それはいずれは言わなければいけないことだった。
お兄ちゃんにとってはあたしは恋愛対象ではない。最近仲のいいい兄妹になれる気がして浮かれていたあたしだけど、そこは履き違えてはいなかった。
だから、仮に妹友ちゃんがお兄ちゃんを好きになってお兄ちゃんもその気持ちに応えるのなら、内心どんなに辛くてもあたしはそれを祝福するつもりだった。
ただ、妹友ちゃんの複雑な性格のことは前もってお兄ちゃんに伝えておきたかった。そのせいでお兄ちゃんが傷つくことになるかもしれないのだから。

以下略



883:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/21(土) 23:24:14.53 ID:Fm8w6/Rho
「・・・・・・おまえ妹友ちゃんの親友なんじゃねえの?」
しばらくしてお兄ちゃんがそっと尋ねた。

「親友だと思ってるよ・・・・・・あたしの親友は、優しくて思いやりがあって礼儀正しい子じゃないけど」

以下略



884:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]
2012/01/21(土) 23:24:47.14 ID:Fm8w6/Rho
今日はここまで

明日もまた投下予定です

ではおやすみなさい


885:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/01/21(土) 23:51:09.85 ID:qngjCvrSO
話をきっちり作ってからスレ立てたのか即興で書き続けてるのか
軸のブレなさがすごいな


886:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2012/01/22(日) 02:36:57.76 ID:kbw/NzdIo
乙!
二人の行く末や如何に


887:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/01/22(日) 04:44:11.93 ID:USipLa/jo

やはり妹が一番かわいい


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