167: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/18(日) 19:37:29.48 ID:+zrhUEmho
「お前ェ、何でこんなところに……」
努めて平静を装う播磨だが、心の中はまだ身構えたままだ。
(俺を待ち伏せていた? いや、俺がここに来たのはまったくの偶然だ。
自宅を監視でもしてねェ限りは、ここでばったり会うなんてことはありえねェ)
一瞬のうちに色々と思考を巡らすものの、明確な答えは出てこない。
「――偶然ですよ」
まるで播磨の思考を見透かすようにマミは言った。
「偶然」
「私も、今日は日曜日だし天気もいいので散歩しようって思ったんです」
確かに天気は良い。
天気予報では、今日一日雨の確立は0%だと聞いている。
(くそ、布団を干しとけばよかった)
「どうしました?」と、笑顔で巴マミは聞いてくる。
「俺に何か用なのか?」
「用があるのは私ではなく、あなたなんじゃないですか」
「……まあ、確かに」
播磨は妙な違和感を覚える。
こいつが本当に巴マミか?
あの日、少し前の夜に会ったときとは雰囲気が違う。
あの夜会った時は、もっと殺気だっているようにすら思えた。
しかし今の彼女は違う。
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