176: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/18(日) 19:46:50.75 ID:+zrhUEmho
播磨は専らコーヒー派であったため、紅茶はそれほど詳しくはない。
「播磨さん、お砂糖とミルクはどうします?」
「どちらもいらねェ」
「そうですか。じゃあ、ケーキを」
マミはそう言って、チーズケーキを差し出す。
「サンキュー」
播磨はケーキと紅茶を口にする。
紅茶は、ストレートティーの微かな渋みとフルーティーな香りが心地よかった。
紅茶には素人の播磨にも、一口で良い茶葉だということがわかる。
(おっとイカン、本題を忘れるところだった)
播磨はティーカップをソーサの上に置くと、マミのほうを向く。
「播磨さん」
不意に、マミが距離を詰めてくる。
「おい」
オレンジ色の光に照らされたマミの印象は、昼間とはまた違うものに見えた。
「何やってるんだ」
播磨のその言葉にも関わらず、マミは更に距離を詰めて、彼のすぐ近くまで来ていた。
「冗談はよせ」
「冗談じゃありませんよ」
マミはゆっくりと、播磨の手を握る。
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