336:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/25(日) 20:51:15.85 ID:GEEMDRZko
校内の図書室。
「ねえ、澪ちゃんは今日はいないの?」
テスト期間中にもかかわらず、まったくやる気のない様子の唯が言う。
「ああ、なんか用があるとか言って、帰っちまったな」律は問題集を見ながら答えた。
「そうなんだあ」
「唯。ちゃんとやらないと、また追試食らうぞ」
「うーん」
律の注意にも関わらず、唯のやる気は出なかった。
*
秋山家――
人に見られたくないという播磨の希望により、澪は自宅で勉強するという選択をする。
「本当にいいのかよ」
遠慮がちに播磨は言う。
「だ、大丈夫だから」
帰り際、澪は自分の携帯電話で家に連絡を入れておいた。
反対するかと思っていたら、澪の母親は快く承諾してくれたので、そのまま家に連れてくることに
したのである。
「た、ただいま」
「お、よく帰ってきたな」
「ママ……」
なぜか、玄関前で腰に手を当てて出迎える澪の母。
いつから待ち構えていたのだろうか。
「やあ、キミが播磨くんか。澪からいつも話を聞いてる」
「ちょと、マ……! お母さん」
いつものように「ママ」と呼んでしまいそうだった澪は(すでに呼んでいるけど)、
とりあえず播磨の前では「お母さん」と呼ぶように修正する。
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