340:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/25(日) 20:59:21.48 ID:GEEMDRZko
しばらくすると、母の来襲もなくなり、播磨はおとなしく勉強をしていた。
体育祭の時もそうだったけれど、播磨は実は真面目なんだな、と澪は思うようになっていた。
「なあ、秋山」
勉強をしながら、不意に播磨が話しかけてきた。
「え?」
「ちょっと聞きてェんだが」
「なに? わからないところ?」
「ああいや、そうじゃなくて」
「うん」
「なんでお前ェ、男が苦手なんだ?」
「それは……」
「ああ、悪ィ。言いたくないことだったか」
「いや」
ふと、澪は何かを決意する。
「聞いて」
「ん?」
「中学校の時なんだけど、私、学校の先生にいやらしいことをされた。もちろん、律が助けてくれて、
大事には至らなかったんだけど」
「そうなのか。田井中のやつ、いいところあるな」
「律には助けられっぱなし。でも、それが原因で男の人が怖くなって……」
「そうだったのか」
「……うん」
「俺とは普通に話をしているように思うが」
「それは、よくわからないけど。播磨くんは、特別なのかな……」
そう言うと澪は再び顔が熱くなるのを感じる。
「男の人は、今でも怖い。話くらいは、普通にできるようになったけど、それでもちょっと……」
「そうか」
「ダメだよなあ、このままじゃ」
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