405: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/30(金) 18:15:19.54 ID:1r0Rv1RGo
見滝原総合病院――
播磨たちは急いで店を出ると、病院に向かった。
病院の建物に入ると、受付近くのロビーで不安そうにしている仁美を発見して声をかける。
「仁美ちゃん」
「まどかさん、それに播磨さんも」
電話の時よりも幾分落ち着いた様子の仁美はそう言った。
「お前ェは大丈夫か」
「私は大丈夫です。それより上条さんが」
「手が治ったって」
「はい、今精密検査を受けているところですの。これまで動かなかった手が、急に動くようになって」
「……」
「お医者さまは、まるで奇跡か魔法のようだと」
「奇跡……」播磨はつぶやく。
「魔法……」それに呼応するように、まどかもつぶやいた。
とてつもなく嫌な予感が播磨の脳裏をよぎる。
「拳児くん」
不安そうに見上げるまどかに対し、播磨は言った。
「まどか」
「なに?」
「少し頼みがある」
*
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