411: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/30(金) 18:20:04.19 ID:1r0Rv1RGo
「え?」
光そのものが無くなったわけではない。
光と彼女との間に何かが現れたのだ。
ほむらはゆっくりと見上げると、そこには巨大な熊のような生物がいた。
しかもその顔は熊よりもはるかに恐ろしい。
「きゃああ!」
「グオオオオオオオオオ!!」
目の前の化け物が吠える。
ほむらは目をつぶり、両手で頭を押さえその場に座り込んでしまう。
(もう、ダメ……。今度こそ、ダメだ)
以前は奇跡的に助かったけれども、今回は助からないだろう。
そんな諦めにも近い確信が彼女の心を支配する。
「助けて……」
蚊の鳴くような声でほむらは言った。
(播磨さん……)
そして、その男の名前は心の中で。
一瞬の光――
「へ?」
来るはずだった衝撃はこない。
そして彼女は、恐る恐る目を開ける。
そこには、マントをたなびかせた青い服の少女が立っていた。
「あなたは……」
「白馬に乗った王子様だと思った? 残念、さやかちゃんでした」
ショートカットの少女。
それは間違いなく、クラスメイトの美樹さやかであった。
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