555: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/08(日) 20:03:25.86 ID:rjWT9VOTo
日曜日、鹿目詢子の朝は遅い。
「ううーん、おはよう」
目をこすりながらパジャマ姿の詢子が台所に顔を出す。
「おはよう、ママ」
エプロン姿の夫の和久が笑顔で挨拶をした。
「おはよう、パパ」
「おはよう!」元気よく挨拶したのは、長男のタツヤだ。
「おはよう、タツヤ」そう言ってタツヤの頭をなでる。
その後、詢子は家の中を見回した。
「あれ? まどかは?」
「出かけたよ。拳児くんと」
「そういや、今日だったかなあ。大丈夫かな」
ふと、詢子は何かを思い出したようで考え込む。
「まどかの心配かい? キミらしくないな」
コーヒーを淹れながら和久は笑う。
「ああ、いや。そっちのほうは心配じゃないんだけど。“本当に心配なのは”あっちのほう」
「あっち?」
「うん」
*
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