560: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/08(日) 20:06:50.76 ID:rjWT9VOTo
まどかが思わず声を出す。
「ふふ、こんにちは。鹿目さん、それに播磨さんも」
そう言うと、マミは冷えたアイスティーを二つ、テーブルの上に乗せる。
「巴、お前ェ……、どうしてここに」
播磨がそう聞くと、マミではなく侑子が答えた。
「アルバイトよ」
「アルバイト?」
「ええ。ちょっと人手が欲しくてね。料理をしたり、掃除をしたり」
「そうなの。私たちは、ここで働かせてもらっているの」
「ちょっと待て。私“たち”?」
「アタシもいるぜ」
勢いよく誰かが入ってきた。
「佐倉!」
赤みがかった長い髪を後ろでまとめた活発そうな少女が飛び出てくる。
「もう杏子さん? お風呂の掃除終わったの?」と、マミが苦笑しながら聞いた。
「あんなもん楽勝よ。へへ」
杏子は得意げに笑う。
「この子たちは、魂がないからこのミセの中以外では動けないけど、なぜか現世に
とどまってしまったのよね」
侑子はそう説明した。
「そうなのか……」
「でも不思議よね。魂がないから、本来なら消えてしまうのに。ねえ、ハリオ。
あなた、彼女たちに何かしたんじゃない?」
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