664: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/19(木) 20:27:36.88 ID:gZmXTKMLo
都会の真ん中で、その建物と土地はまるで何かを引き寄せるようにそこにたたずんでいた。
(……こんな家、あったのかな)
暗くて不思議な建物の中に、ほむらはいつの間にか足を踏み入れてしまう。
「あら、いらっしゃい」
正面玄関の戸を開けると、中から不思議な声が聞こえてきた。
「あ、あの……」
はじめ、暗くてよく見えなかったけれども、すぐに背が高く髪の長い女性であることがわかった。
「いらっしゃい、あなたはお客さんね」
不思議な雰囲気を持つその背の高い女性はそう言って笑みを見せる。
怖い、という感じではあったが同時に魅力的にも思える。
「すみません。別に用というわけではないんですが、無意識のうちにここに入ってしまって」
「ここは、何でも願いをかなえる“ミセ”よ」
「店、ですか?」
「立ち話も何だから、奥へいらっしゃい」
「え……、はい」
*
702Res/519.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。