666: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/19(木) 20:29:41.01 ID:gZmXTKMLo
「え?」
「名を知られるというのはね、相手に自分の魂の端を掴まれるようなものなの」
「じゃあ、あなたの名前も」
「そ、偽名よ。壱原侑子はニセの名前」
「……」
なんだかよくわからないけれど、すごく居心地の悪くなるほむらであった。
しかし、そんなほむらの気持ちもお構いなく、侑子は話を続ける。
「ところで、あなたには願いがあるようね」
「別に、願いなんて」
「ウソよ」
「……」
「何の願いもなしに、ここに来るなんてことはありえないわ」
「それは、偶然です……」
「そんなことはないわ」
「え?」
「この世にはね、偶然なんて無いの。あるのは必然」
「必然……」
「話してごらんなさい。何か解決策が見つかるかもしれないわ」
「……あの」
ためらいはあった。
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