過去ログ - とある神父と禁書目録
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155:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/30(金) 23:52:16.94 ID:AgqHfRq60


「そう構えるな。一言、僕が『死ななかった』ことに関してお礼申し上げたかった、
 ってだけの話だ」

「……毅然。私は、彼女の涙に濡れそぼるかんばせを看過するに忍びなかっただけだ。
 まあ、それすらも貴様の計算の内だったのだろうがな」


棘突き棍棒で殴り合うような殺気を孕んだ応酬を目の当たりにして、インデックスの
脳裏に素朴な疑念が浮かんだ。
遠慮がちにおずおずと声をかける。


「あの、私が言うのもなんだけど……二人は、どうして一緒に闘わなかったの?」


男たちはなにを馬鹿な、とばかりに同時に鼻を鳴らした。


「悍然。共闘など、虫唾が走る」

「付け焼刃のタッグでどうにかなる相手でもなかったし、互いに単独でも勝算があると
 踏んでたんでね。片方が失敗したらもう片方が出る、それだけ取り決めたのさ」

「私の『勝算』には下準備が要るので、仕方なく先番を譲った。それだけだ」


テンポの良ささえ感じさせる滑らかな解説だった。
ステイルは一見反目しているとしか思えない相手との相性が絶妙に良い、とインデックスは
常々そう睨んでいたが、アウレオルスも例外ではなかったらしい。

                      アルス=マグナ
「『勝算』って……もしかして、さっきの『黄金錬成』!?」


そんな感慨も、より巨大な驚嘆に押し潰されていずこかに消えたが。




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