過去ログ - 食蜂「本っ当に退屈ね、この街は」
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60:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]
2011/12/25(日) 22:15:32.07 ID:c1MFS++20
一方で、特にお咎めなしで教室に戻ってきて授業を受けていた上条も深く思考していた。

上条(土御門は大丈夫なのか……?食蜂の奴は記憶消去とか言っていたが……)

土御門の頭を右手で触れば、消去された記憶は戻るのだろうか?
仮に戻ったところで、再びやられれば同じではないか?

上条(それでも、やらないよりはマシか……?)

しかし効率が悪すぎる。
1人1人頭を触って解除していく自分に対して、食蜂はノーモーションで一斉に洗脳を実行できる。
クラスメイトを戻したって、土御門を戻したって。一瞬で全てがゼロに還る。

上条(結局、俺はどうすりゃいいんだ……)

能力を強制的に消去する方法は、洗脳されている人が精神崩壊しない確証がない限り実行できない。
殺しても駄目かもしれない。一時的な拘束も駄目だ。

上条(もう……手は無いのか……)

……永久的に拘束したのち『幻想殺し』で洗脳された人々を救えばいいのではないか?
人権が云々と言われそうだが、ここまでやりたい放題の彼女には、永久に拘束しても問題ないのではないだろうか?
そんな事を考えているところに、

食蜂『物騒な事を考えているね。上条君』

食蜂の声が、脳内に直接届いた。

食蜂『君が右手で頭を触らない限りは、少しの間私と念話出来るよ。レッツ☆トライ!』

上条『一体何の用だ?人の心を見透かすなんて、趣味悪ぃぞ』

食蜂『だってぇ、授業中に私語はいけないでしょ?だから、こんな形でしか話せない訳ぇ』

上条『確かに私語はいけないな。でもそれなら、休み時間とかでもいいはずだ』

食蜂『それだと、周りの人に聞こえてしまうかもしれないでしょ?」

上条『別に聞こえたっていいだろーが。仮に聞こえてはいけない内容でも記憶を操作すればいいじゃねーか』

食蜂『あらぁ。君の口からそんな言葉が聞けるなんて意外だわぁ』

上条『何がどう意外なんだよ』

食蜂『だってぇ、君みたいな熱血漢は、記憶の操作とかダメ!ゼッタイ!とか言いそうだったからぁ』

上条『……んで、用は何だ?』

食蜂『そうねぇ。永久的に拘束した場合はぁ、洗脳している人達の精神を私の意思で壊しちゃうからぁ、
   その手段も無理だよってコトを伝えたかったの』

上条『何でわざわざ教えた?』

食蜂『君が間違った手段に走らない為だよぉ。あとぉ、今日の午後には、楽しいアトラクションが待っているかもねぇ』

後半部分が何を言っているのかが分からなかったが、面倒くさくなった上条はこう締めくくった。

上条『……そっか。じゃあやっぱり、真正面から説得するしかないな』

食蜂の返答も待たずに、右手で頭を触った。
ガラスが割れるような甲高い音が教室中に響いたが、まるで何事もなかったかのように授業は進む。


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