886:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/13(日) 23:46:07.99 ID:DZQ2v8yTo
「先輩?」
妹が黙り込んだ僕の方を見て言った。「顔色悪いけど大丈夫?」
僕は妹の柔らかい声で瞬時に自分の役割を思い出した。いろいろ混乱していたけれど、今は妹のケアに専念しないといけない。僕は気を取り直して言った。
887:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/13(日) 23:48:55.88 ID:DZQ2v8yTo
しばらくの沈黙のあと妹は顔をあげ僕の方を真っ直ぐに見て言った。
「お兄ちゃんが好きな人ならあたしは許せるよ」
「でも、お兄ちゃんにふさわしくないような破廉恥で汚い女だったら絶対に許さない」
888:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/13(日) 23:55:40.01 ID:DZQ2v8yTo
「こんな時間になっちゃったけど、家は大丈夫?」
僕は今更ながら心配になって妹に聞いた。
「うん。最近はお兄ちゃんのご飯の支度とかしてないし、家にいても自分の部屋にいるようにしてるから」
だから心配しないでと彼女は少しだけ泣いた跡を残している顔で微笑んだ。
889:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]
2012/05/13(日) 23:56:50.98 ID:DZQ2v8yTo
本日は以上です。昨日は投下できずにすみません
明日も可能なら再開したいと思います
あと長くなりそうです。いろいろ申し訳ない
890:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[sage]
2012/05/13(日) 23:57:24.36 ID:AtmoJa9Xo
おつおつ
幼馴染男妹……
891:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]
2012/05/14(月) 00:00:30.71 ID:Kp5s9lRp0
乙
会長病んでるな
892:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/14(月) 00:01:10.42 ID:PZ8Qhpdao
乙です
兄友兄コンビ+妹幼馴染みコンビによる会長攻撃が楽しみだ
893:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/05/14(月) 00:41:27.58 ID:Oa7CGG1no
なかなか女が再登場してくれなくてツラい
894:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/14(月) 06:58:47.39 ID:D8xtzeMIO
会長は幸せ?になるぬかな
895:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/14(月) 23:03:48.86 ID:+QyIqOOCo
帰宅して風呂に入り食事を終えた僕は、自室のPCの前に陣取り別れる前に妹から転送してもらった女のメールをスマホからPCに転送した(ちなみに妹にメールを転送させる過程で僕は妹のメアドをゲットしたし、妹にも僕のメアドを教えることができたのだった)。
今日はいつも習慣になっている授業の予習や受験に向けた対策は諦めるつもりだった。宿題は出ていないから作業に専念できる。まずはVIPのスレを開こう。当然、DAT落ちしているので妹はスレを見れなかったようだけど僕は●を持っている。僕は専ブラを立ち上げ女の最初のメー
ルに記されているURLをコピーしてそのスレを開いた。
896:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/14(月) 23:08:00.80 ID:+QyIqOOCo
僕はスレを追っていくごとに次第に重苦しい気分に包まれていった。中学時代の女はクラスで浮いているわけではなかったけど、それは彼女自身の、人の話しを聞く人の相談に乗るという努力に立脚して得た立場に過ぎなかった。だから、僕と知り合った女は自分が密かに持て余していた人に認められたい、人に関心を持ってもらいたい、人に話を聞いて欲しいという欲求を、僕を利用することで解消していたのだった。そしてそんな役割を担った僕がいたからこそ、彼女は転校するまでの間学校内で「いつでも相談の乗ってくれるいい子」という役を演じきることができたのだった。
そして愚かな僕は、自分が彼女にとっての精神安定剤だということは理解していたけれど、それでもあの頃僕はそういう役割を果たしている僕のことを女は好きなのだと思い込んでいたのだ。
でも今なら理解できる。自分でも認めるのは辛かったけど、僕には当時の女のある意味利己的な心の動きがわかったような気がした。校内で一緒にいる時の女の僕への好意は嘘ではなかったと思う。ただ、転校することが決まった女はもう僕には利用価値がないことに気づいたのだ。遠く離れてしまい、女の承認欲求を常に一緒にいて満たすことができない僕に、引越し後の彼女は今までと同じ価値を見出さなかったのだろう。
1002Res/882.22 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。