337:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/13(月) 20:43:30.48 ID:3SORN3Q00
頭を抑えながら立ち上がった彼の目に、ベッドの上に横たわっているカランの姿が映った。正確には、彼女には骨の羽があるために僅かに横向きの寝方になっている。カーテンは全て下りており、部屋の電灯は消えていた。
かなりの音がしたはずだが、カランが目覚める気配はなかった。
慌てて彼女の脇に駆け寄り、その顔を覗きこむ。羽は小さく揺れて音を発している。どうやら体調には、特に異常はないらしい。ベッドの傍らには大量の点滴薬がホルダーにかけてあり、それらはカランの左腕のいたるところに突き刺さっていた。
――おかしい。
確かにカランを診てやって欲しいとは言ったが、ドクにゼマルディがいない間に彼女を治療する理由があるかと考えると、微妙なところなのだ。
そこで彼はカランの毛布をめくり上げてみて、合点が言って額を抑えた。
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