過去ログ - 少女「ずっと、愛してる」
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338:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/13(月) 20:44:11.77 ID:3SORN3Q00
彼女の左足は、ルケンから逃げる際に投げつけられた肉切り包丁により傷を負い、そこから腐ってしまった。満足な治療も出来ずに、加えてゼマルディの体力も限界だったことにより一週間あまりも地上ドームのスラム街を彷徨っている過程で化膿し、取り返しのつかないことになってしまったのだ。
太股から切り取られた足には、真新しい包帯がぐるぐる巻きにされていた。血がにじんでいる。どうやら感染症の心配はないとドクが言ったのはただの気休めで、実際はゼマルディの邪魔が入らないところでじっくりと治療にかかりたかったようだ。
それはそうだ。
龍の体は、人間とは違う。
ドクのことを友人として信頼はしているものの、ゼマルディにとってカランの体を弄られるのは別の話だった。薬を自分の内臓から作れればいいのだが、完成するまでに少なくとも後半年はかかる。熟成させる期間が必要だ。
それに――高い適応力を持つ心臓を使用した薬の作成は、一人では出来なかった。そのための協力がどうしてもいるのだが、ドクは何やかんやで首を縦に振ろうとはしない。


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