364:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/15(水) 20:05:21.23 ID:EmuY6hvN0
その目が、管理塔だと思われるプレハブ小屋に留まる。電気がついていて、大きな合成ガラスつきのドアからは、床に座り込んで腰を抜かしている若い娘……年の頃は十五、六ほどの少女の姿が見えた。
パチン、と指を鳴らし。
少年は逃げ惑うキャラバンや職員の群れには目もくれず、大股でそこまで近づいた。そして乱暴にドアを開き、ズカズカと足を踏み入れる。
一部始終を見ていたらしく、血まみれずぶぬれの少年に足を踏み入れられ、少女は半狂乱になった。頭を抑えて金切り声を上げ、必死に立ち上がってそこから逃げようとする。
その子の髪を掴まえ。
ぐるりと彼は、自分と同じくらいの人間の体を片手で振り回し壁に叩きつけた。
979Res/589.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。