414:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/16(木) 20:20:15.79 ID:Z6fjuYRs0
一撃。
一撃だった。
また内臓の破片を吐き散らし、ルケンは動くことが出来ずに地面にうつ伏せのまま横たわった。
体が痙攣している。
内臓も、骨も……体を支える背骨でさえも粉々になってしまったようだった。能力を全開にしていても、跳ね返すことが出来なかった。それ以上の力でアレは『突き抜け』、そして砕いたのだ。
ガシャン、と音を立て、ゼマルディのマントから彼の右腕が落ちた。アンドロイドの義手だったのか、何かとてつもない衝撃を受けたようにぐしゃぐしゃに潰れている。例えるならば新聞紙の棒を凄まじい力で振り回したかのような、そんな破損の仕方だった。
彼がかぶっていた片面のピエロマスクは、表面が真っ黒に焦げていた。一部溶解してツララのように垂れ下がっている部分もある。ちょうど目のところからそれが伸びており、泣いているようにも見えた。
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