485:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/18(土) 19:04:32.72 ID:rIc6JsyG0
「待って……功刀!」
愛寡が慌てて呼び止める。
しかし功刀は、それを坦々とした瞳で見返し、やがてトプリと、影の中に音を立てて消えた。
愛寡は慌てて、転がるように爪に駆け寄り、彼の腕と足のワイヤーを解き始めた。
「落ち着く。お願い、落ち着いて」
「師匠、師匠、何で泣いた? 何で? 何かされたか? 何、された?」
畳み掛けるように爪が言う。
愛寡は息をついて首を振った。
しかしそれに答えることが出来ずに、むせて口元を押さえ、また涙を落とした。
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