579:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 17:54:09.85 ID:WO2eriwB0
『うわ……』
思わずガゼルが呟く。
顔面の半分は、何か強力な熱で焼かれたのか、破裂してぐちゃぐちゃになり、ケロイド状に固まっていた。
580:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 17:55:18.65 ID:WO2eriwB0
*
「…………」
大柄の男は、そこに立ち尽くしていた。
581:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 17:56:18.68 ID:WO2eriwB0
それが、こうも簡単にやられるとは。
魔法の気配を感じた。
現に、このドームの下層部分が大きく抉られ、消滅している。
582:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 17:56:51.91 ID:WO2eriwB0
「ドウいうことダ……?」
呟く。
そんな魔法使い、聞いたことがない。
583:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 17:57:26.24 ID:WO2eriwB0
まさか。
まさか、あの子が生きているとは考えづらい。
あの子は寿命で、もう当の昔に死んでいるはずだ。
584:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 17:58:11.12 ID:WO2eriwB0
いずれにせよ。
従者二匹が殺された。
敵だ。
585:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 17:58:38.71 ID:WO2eriwB0
脳内でそう思う。
おそらく、アートナーとシェンダアンスを殺したのは、魔法兵器。
それも、かなり強力なものだ。
眼下にポッカリと開いたクレバスを見る。
愛寡は何かを隠している。
586:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 17:59:24.38 ID:WO2eriwB0
*
その瞬間、愛寡と爪は同時に上空を見上げた。
愛寡の顔は顔面蒼白になっていた。
587:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:00:01.57 ID:WO2eriwB0
「どうして、あいつ生きてる? 師匠、あいつ、ドーム外捨てた言ってた。嘘か?」
「ごめんなさい……ごめんなさい爪……」
「泣いてる分からない。詳しく、説明欲しい」
588:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:00:48.39 ID:WO2eriwB0
「どうして! どうして殺さなかった! 俺、騙してた? 何で? 何で!」
「ごめんなさい! ごめんなさい!」
愛寡が激しく揺らされながらくぐもった声を上げる。
589:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/20(月) 18:01:29.34 ID:WO2eriwB0
「離れろルケン! 聖上から離れろ!」
浮屋が、彼に右手を向けて怒鳴る。
「聖上、先ほどの街での事故は、こやつが引き起こしたことであることが判明しました。即刻捕縛します」
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