935:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/04(金) 22:48:37.69 ID:NNs5Kzip0
ドンッ、と涙がテーブルを叩いた。
彼女は苛立った声を抑えようともせずに、
泉に向かって怒鳴り声を張り上げた。
「兄さんは何のためについてったの! 役立たず!」
「…………」
そこで初めて、泉はバツが悪そうな顔をして
涙から視線をそらした。
それが彼女の怒りに火を注ぐことになり、
涙は頭を抱えて、絞り出すような声で続けた。
「……失望したよ。約束した直後に裏切られるとは
思わなかった。だからここを離れたがってたのね」
「違う。確かにスカはしたが……」
「何が違うって言うの。このドームには、
魔法使いに対して理解がある人間が沢山いたんだ。
兄さんは、死んでもこのドームを守るべきだったんだ!」
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