967:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/05/07(月) 17:50:54.75 ID:hlIYQLnr0
それもまたいいかもしれない。
――僕は頑張った。
でも、助けることが出来なかったよ。
姉さんは泣くだろう。
それを慰めてあげることが出来る。
良い計画かもしれない。
口元をにやりと笑わせて、
硲は地面に沈み込んでいく足を無理矢理に引き抜いた。
しかし、そこで彼は二百メートルほど離れたところに、
白い光が浮いていることに気がついた。
目を凝らして見る。
それは、ポケットに手を突っ込んで
背中を伸ばした涙の姿だった。
彼女の体が真っ白に光り輝いている。
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