過去ログ - 鑢七実「ここは………どこかしら?」布束砥信「学園都市よ」
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791:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/02/04(月) 01:23:13.47 ID:ouorT+Ut0
それらが通常はパロメーターが50:50のイーブンの出力であるとしよう。車で例えるなら『怪力』はアクセルで『足軽』はブレーキだ。

(例えば、体のダメージを減らし、威力を下げたいなら『足軽』で質量=怪力を消し(30:70)、威力を高めたいなら『足軽』で減らしている質量を元に戻す(70:30))

忍術の発動を解除して怪力100%で拳を振ったのなら、言わずとも体の半分が消し飛び勝利するに決まっているだろうが、威力が強すぎて、空振りと同等の感触であれば振り切った時の急激なブレーキで慣性の法則で筋肉や靭帯、肘や肩関節に絶大なダメージを負わせることになる。



―――また、物理的な要因があって、確実に硬い骨を殴って拳を痛める。……と言うより破壊される。



読者諸君は、“なぜ七実はたった一撃で絹旗を殺さないのだろう”疑問に思っているだろう。もしそうなら、こう仮説を付けるのはどうだろうか。

絹旗最愛は『窒素装甲』と言う人の身には高すぎる防御能力がある。それはどういう仕組みなのだろうか? と考えれば、我々原作読者の想像にバラツキがあるだろう。

その中の一人の私としては、窒素装甲は一点の衝撃を窒素の膜が水の波紋のように、360°分散させて後ろか地面に流しているのでは? と考える。

仕組みは『賊刀 鎧』のそれに近く、またその劣化版と考えていい。

劣化版であるが故に、大抵の衝撃は吸収できるが、対戦車ライフルなどの要領を超えた衝撃には耐え切れず吹っ飛ばされるか、皮膚に衝撃が届いてダメージを負うだろう。

さて、そこで実際に窒素の膜を殴った感覚はどうなのだろう、と想像したことがあるだろうか?

私は上の考察を踏まえて考えると、窒素の膜は実は柔らかく、触れた所で衝撃…運動エネルギーは吸収され、急ブレーキが掛かるのではなかろうか。

もしそうなら先程言った通り、急なブレーキは筋肉や靭帯などに多大なダメージが発生する筈。


また、実は窒素の膜は仮説に反して全然柔らかくなく、猛烈に硬い場合でも拳にダメージを負うだろう。

中学物理で習ったと思うが、作用反作用という運動法則がある。

より詳しく言うと、『一方が受ける力と他方が受ける力は向きが反対で大きさが等しいと主張する経験則』……『運動の第三法則』と呼ばれるそれは、簡単に言えば、物を殴れば、その強さと同等の力が拳に掛かるという事だ。

今、絹旗がダメージを負っているのは、七実の攻撃の威力が強すぎるからである。もしそれと同じ威力の攻撃が七花に当たったとするなら、間違いなく一撃で死ぬほどのモノだろう。

窒素装甲は極めて優秀な鎧だ。その窒素の膜が強固な物であるが故に、絹旗は地獄の苦しみを味わっている。

さて、ここで論は最初に変える。

『なぜ、七実は絹旗を一撃で殺せないのか』

仮説の前者にしろ後者にしろ、それは、七実は自分の拳、ないしその他にダメージを負わない為に、あえて『忍法足軽』で威力を抑え、即死するレベルで自分の体が傷めないギリギリのラインの力でいて、絹旗の『窒素装甲』の衝撃吸収能力が、その力よりもギリギリ上回っているとしたら?

それなら、七実は一撃で絹旗を殺せない。

自らを殺さないために、一発一発の積み重ねで嬲り殺すしか道が無かったのだ。

人を殴れば、拳や骨を痛める話は格闘技の基本中の基本であるから七実も承知済みのはず。

故に絹旗最愛を一発で確実に殺すには、自身の怪力を思う存分発揮できる、骨や関節を傷めにくい投げ技しかない。

そしてその時、七実は『忍法足軽』を使わない。自らの『重さ』を消すそれは、自分の『重さ』を支点にして投げる為、逆に投げ技が決まらなくなるからだ。

自動的に絹旗の手刀足刀掌底正拳などの攻撃は、当たる可能性が高くなる。

そして七実が繰り出そうとしているのは虚刀流でも珍しい投げ技『菫』。


―――――ここだッ!


ここしかない。

七実は絹旗を両手で、左手で右腕をを、右手で左腕を掴もうとする。袖は手首近くに掴まれた。だが、それは狙いだった。逆に七実の手首をつかみ、左腕を掴もうとする左手を自分の左腕で払った。そして、左腕で七実の後頭部を掴み、引き寄せるように腕を曲げる。


「―――ッ!」


またも虚を突かれた顔をした七実。もう遅いと絹旗はほくそ笑んだ。






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