過去ログ - 吹寄「上条。その……吸って、くれない?」 part2
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249:nubewo ◆sQkYhVdKvM[saga sage]
2012/10/08(月) 14:27:56.53 ID:Z3aSYbS0o

上条に、いつもの仕返しをする。
きちんと説明する前に、吹寄は行動を起こしてやった。
体のほかの何処とも似ていない不思議な柔らかさを持つ其処を、半分くらい、はむ、と口の中に受け入れた。
絶対に上条に嫌われないように、慎重に、優しく。そして喜んでもらえるように、たっぷりと唾液で濡らして。
驚くような声が聞こえて、上条の手が止まった。

「んーん?」
「やべ、これ、すげっ……」

なんともいえない浮遊感。それが上条の感覚が訴えるものだった。
勿論飛んでなんかいないし、誰かに持ち上げられてもいないのに。
ただ、吹寄の舌が袋越しに精巣を持ち上げる度に、上条は落ち着かず、足が地に付かない錯覚に陥るだけ。
どうしようもないほどの急所を、恋人に預ける感覚。それは決して嫌なものではなかった。
むしろ病み付きになるかもしれない。

「……ぷは。どう? 当麻」
「めちゃくちゃいいよ。これ」
「良かった。もっとして欲しい?」
「おう。でもこれだけじゃなくて、色々と、バリエーションつけてさ」
「うん。わかった」
「でもすげーよ、制理」
「え?」
「初めてで、こんな気持ちいいのさ」

単純に、上条は喜びを伝えたかった。だが言いかげた上条の言葉に、ちょっと吹寄が言いたいことのある顔をした。

「……ちがうからね」
「え?」
「こんなこと恥ずかしくて、絶対出来ないって思ったけど……。当麻が喜んでくれるのが嬉しいから、頑張ってるの」
「……ありがとな」
「うん」

性的なことを、気持ちがいいからしたいんじゃない。それもあるけど、上条と一緒に幸せになれるから、したいのだ。
フェラチオという行為は、吹寄に許されたほとんど唯一の、能動的な奉仕だ。
それを、はしたないとは思われたくなかった。

「制理、もっと、やって欲しい」
「うん。私も、当麻に悦んで欲しい」

上条は、吹寄を見下ろしてそう言った。吹寄は、上条に見下ろされながら、それを受け入れた。
そんな上下のある視点差が、今は嫌いじゃなかった。
もう一度、上条の其処に顔を近づけ、そして支えるための手を上条の体に伸ばした。

「あ……」
「手、繋ごう」

それは、優しい申し出のように聞こえた。事実、上条の声は優しかった。
だけど意図は、ちょっと違う。
吹寄の両手は上条の両手に束縛され、そして体ごと引き寄せられた。



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