過去ログ - 少女「それは儚く消える雪のように」 2
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三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2012/04/03(火) 17:47:49.80 ID:QhpzOyn50
責められた駈は一瞬口をつぐみ、そして
手元の小型プロジェクターを操作し、壁に映像を映し出した。
「……現在フォロントンは、
世界連合が定めた自然特区として、
半径三百キロ四方が巨大な『壁』に囲まれている」
映像が切り替わり、自然が生い茂る空間と、
その外の閑散としたスラム街の空間を分ける、
全長二十メートルを超える長大な鉄の壁が投影された。
「俗にこの壁は『自然の壁』と言われ、
二百年ほど前から存在している。人類文明を遮断するため、
このサークル内では、
外部からの電波通信などが行えないようになっている」
「しかし今回、新世界連合は電波通信を行ってきた
ではないですか。どこかに抜け道がある筈だ」
別のトレーナーがそう言うと、駈は頷いた。
「その可能性もある。または、『自然の壁』を
超えるテクノロジーをあちら側が有しているのかもしれない」
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