過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/10/27(土) 03:10:37.27 ID:U5eNztmHo
零は容赦なく命の顔面を打つ。
これはホラーだ。人ではない。手加減など必要ない。
たとえ、美しい女の顔をしていようと。油断すれば、喰われるのはこちらなのだ。
命は仰け反って、反撃もままならないかに思えたが。
命の重心と、軸足が心なしか動いているのを零は見逃さなかった。
来ると感じた瞬間に、床にブーツを滑らせる。
床に手をつき、左足を大きく前に突き出した格好は一見、滑って転んだかにも見える姿勢。
それがミスではないことを証明したのは直後、返す刀で零の頭頂を掠めた踵。
脚が戻りきる前に零が軸足を払うと、命は堪らず尻餅をつく。
両者が同じ目線まで下がった。
零が見たものは爬虫類を連想させる冷たく光る瞳。感情は読み取れなかった。
驚きもなく、ただあるのは殺意。
けれど危険を察した零は、即座に上に跳んだ。片足のみで、しかも曲げた膝をほとんど伸ばさずに。
ほんの僅かな一手間も惜しかった。
その下――数瞬前まで零の顔があった位置を、ついた両手をバネにした命の両足が貫く。
この時、初めて命の目に驚愕の色が宿った。
零のブーツが、真上から伸び切った命の右脚を踏み砕く。
落ちた、ではなく、踏んだ。
ただでさえ無理な跳躍にも関わらず、逆らおうとする肉体を意志で捻じ伏せ、跳んだその足を強く叩きつけたのだ。
喉から甲高く、それでいて濁った金切り声が絞り出された。
ホラーとて痛みは感じる。痛ければ反応するし、叫びもする。
命は重い両足を震わせながらも、どうにか立ち上がろうとする。
か弱く美しい女性の外見もあってか、痛々しくもあった。
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