過去ログ - 勇者「淫魔の国の王になったわけだが」
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:40:11.60 ID:h7sEMOtHo
勇者「そっか。……これが、『心が死ぬ』って事なのかな」
昔手こずらされた魔物を、何の感慨もなく虫のように切り伏せられた事。
呪文も回復も行う事無く、ただ「戦う」だけで作業のように処理できた事。
次いで、今回のワルキューレとの戦い。
あれほどの使い手と戦った事は、なかった。
旅の途中で幾度も戦った黒騎士は強敵であったが、ワルキューレには僅かに劣った。
そのワルキューレでさえ、さして苦労もせず倒せた。
雷撃の呪文を連唱する事もなく、秘剣を繰り出す事もなく、回復するにも及ばず。
勝負がついたとき、抱いたのは冷たい落胆。
剣舞の中で高揚感を得たのは確かだが、今思えばそれは戦いの楽しさではない。
内容を忘れかけ、数年ぶりに読み返す本のような楽しさだった。
勇者「…ああ、クソ。目立つ目標の無い人間ってこんなにクサクサするのか。『勇者』もこのザマかよ」
声を張り上げ、強引に立ち上がる。
どうにか気分を切り替えようと試み、立ったまま上体を捻り、腰の関節を解きほぐす。
関節音がぱきぱきと鳴り、関節のジョイントがややスムーズになったように感じる。
体が軽くなったように感じていると、部屋の外から声がかけられた。
堕女神「……陛下、失礼いたします」
勇者「入れ」
堕女神「彼女を、お連れしました。力は奪っていませんが、念のために手枷を?」
勇者「いや、いい。……こいつは、約束を違えないよ」
堕女神「かしこまりました。……入りなさい」
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