過去ログ - 勇者「淫魔の国の王になったわけだが」
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:04:32.06 ID:h7sEMOtHo
勇者「……そうだな。今夜は、俺が直々に訊くとするかな」
サキュバスA「……陛下もお好きですわね」
勇者「ポチを使おうかとも思ったけど」
以下略
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:05:10.28 ID:h7sEMOtHo
サキュバスA「ともかく、私達は裸にあまり抵抗が無くて。陛下もいかがです?楽ですわよ?」
勇者「遠慮しとく。……しかし、今のBの話で思ったんだが」
サキュバスA「はい」
以下略
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:06:04.49 ID:h7sEMOtHo
サキュバスA「可愛らしさではなく、振り切ったミスマッチからくる不健康ないやらしさの方が殿方の心をくすぐると?」
勇者「そうだ。安易な記号化では得られないものもある」
サキュバスA「意外性、いや、はっきりと『似合わない』からこその到達点ですわね」
以下略
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:07:04.23 ID:h7sEMOtHo
堕女神「…………」
勇者「……何か言ってくれないか」
堕女神「…………朝食の準備が整っております」
以下略
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:07:35.93 ID:h7sEMOtHo
朝食を終えると、彼は、真っ直ぐに地下牢へと向かった。
腹ごなしの運動というには不足だが、好奇心は抑えきれない。
長い石の階段を下っていくと、反響した足音が遠く響き渡り、
それでいて、後ろから誰かがついてくるような音にも変わった。
陰鬱で恐ろしい空間へ続いている、という事からも鑑みて、ゾッとしないものがある。
以下略
86
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:08:08.12 ID:h7sEMOtHo
勇者「…………お前に、チャンスをやるよ」
ワルキューレ「何だと?」
勇者「…俺と、戦おう。一対一でな。……勝てば、自由にしてやる。俺を殺してもいい」
以下略
87
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:09:31.37 ID:h7sEMOtHo
勇者「……という訳で、彼女に力を返してやってくれ」
堕女神「は?」
勇者「武具も返して、中庭へ連れて来てくれ。……これは、『決闘』なんだ」
以下略
88
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:10:11.65 ID:h7sEMOtHo
勇者「怒っているのか?朝の事」
堕女神「…………いえ」
勇者「悪く言っていた訳じゃないんだ」
以下略
89
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:11:11.92 ID:h7sEMOtHo
勇者「それは、あるだろうな。……想像はつかないけれど」
堕女神「私が初めて見た人類からすれば、金属の剣や槍でさえ遥か未来の武器でしたものね」
勇者「……いきなりすごい話に飛んだな」
以下略
90
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:11:59.63 ID:h7sEMOtHo
地下牢へと続く暗い螺旋階段を下りながら、堕女神は思う。
「彼」は、どんな半生を送ったのだろう、と。
――「彼」は、優しい。
飢饉に喘ぐ隣国へ、打算の欠片もなく手を差し伸べた。
以下略
91
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◆1UOAiS.xYWtC
[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:13:34.96 ID:h7sEMOtHo
壁に身を預けて座っているワルキューレの前に、いくつもの重厚な金属音が鳴り響いた。
虚空からいきなり現れたのは、彼女を包んでいた武具。
翼のついたサークレットに鎧、脚甲、篭手、そして黄金に輝く斧槍。
どれも、正真正銘、彼女が身につけていたものに違いなかった。
以下略
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