過去ログ - 朋也「ヴァイオリンの音色……?珍しいな……」
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160:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/04/06(金) 19:56:14.79 ID:hJZWC/tIO
杉坂さんはアニメ版、仁科さんは漫画版だよな


161: ◆uOSHePfhFc[saga]
2012/04/06(金) 19:57:56.85 ID:cZmeGaaU0


午後の授業、HRと終わり、放課後になる。

朋也(最近は、春原の相手もあんまりしてやれていないな……)
以下略



162: ◆uOSHePfhFc[saga]
2012/04/06(金) 19:59:26.37 ID:cZmeGaaU0
朋也「……っ!仁科っ!」


163: ◆uOSHePfhFc[saga]
2012/04/06(金) 20:00:50.97 ID:cZmeGaaU0
思わず、その名を呼んでしまった。

仁科「……っ!岡崎さん……」

びくっとして、俺の方を見る仁科。何かに怯えるような、そんな顔をしていた。
以下略



164: ◆uOSHePfhFc[saga]
2012/04/06(金) 20:03:26.22 ID:cZmeGaaU0
仁科「………………。すみません、岡崎さん……」

ようやく落ち着いたのか、仁科から話しかけてくる。

朋也「別に謝る事じゃない。それより、さっきはなにをしようとしてたんだよ」
以下略



165: ◆uOSHePfhFc[saga]
2012/04/06(金) 20:05:47.51 ID:cZmeGaaU0
朋也「………。それで、そのヴァイオリンは、その持ち主に返してしまうのか?」
仁科「……はい。だから、返してしまう前に、もう一度だけ。もう一度だけでも、演奏したいんです」

そう考えるのは、当然かもしれなかった。今まで、叶うと信じて疑わなかった自分の夢。
その夢を、たった一つの出来事で、いとも簡単に断ち切られてしまったのだ。自分の夢を簡単に諦めるのは、出来ないのは当然だろう。
以下略



166: ◆uOSHePfhFc[saga]
2012/04/06(金) 20:07:45.65 ID:cZmeGaaU0
朋也「病院で手術とかはできないのか?」
仁科「お医者様が言うには、手術が成功したら握力は完全に元に戻るそうです。でも……手術を受けるためには、お金がたくさん必要だって言われて……。
   私の家は、もともとあまり裕福な家庭じゃないんです。ですから、私なんかのために、そんなお金を使うのは……。それに、成功するかもわからないんです。
   確率は五分五分だろうって。成功したら元に戻りますけど、失敗してしまったら……ヴァイオリンを演奏するどころか、日常生活にも支障を及ぼすだろうって言われてしまって……。
   私は、手術で失敗するくらいなら、今のままで良いと思ってしまいました。
以下略



167: ◆uOSHePfhFc[saga]
2012/04/06(金) 20:08:36.29 ID:cZmeGaaU0
朋也「……要するに、家族に迷惑をかけずに手術を受ける方法があればいいんだな?」
仁科「えっ……?」
朋也「その、手術に必要な金額って、いくらぐらいかわかるのか?」
仁科「えっと……カバンの中に、見積書が入っています」
朋也「見せてくれ」
以下略



168: ◆uOSHePfhFc[saga]
2012/04/06(金) 20:09:58.69 ID:cZmeGaaU0
朋也「……仁科。お前は……今は、どうしたいんだ……?」
仁科「えっ……?その、どう、と言いますと?」
朋也「今でも、その想いは変わらないのか?手術をして、もう一度何ひとつ気にせず自由にヴァイオリンを演奏したいとは思わないのか?」
仁科「言ったはずです。家族に迷惑はかけたくないですし、なにより失敗してしまうのが恐いんです……。
   ですから、そのことはあまり考えないようにしているんです」
以下略



169: ◆uOSHePfhFc[saga]
2012/04/06(金) 20:12:22.13 ID:cZmeGaaU0
朋也「おまえは……謙虚すぎるんだよ……。自分の願望を持ちながら、周囲のことを気にしすぎて、その願望を叶えられない。
   たぶん、演劇部の時だって、向こうが引かなかったらおまえは引いていただろう?さっきだって、人目を気にしてなかなか手を出せずにいたんじゃないか。
   もう少し、わがままになってもいいんじゃないのかって思うぞ、俺は」
仁科「………。でも……」
朋也「自分の願望を言ってみろ。俺は、おまえのために行動してやる。約束しただろ?
以下略



170: ◆uOSHePfhFc[saga]
2012/04/06(金) 20:14:38.09 ID:cZmeGaaU0
朋也「そうか。なら、俺はおまえのために行動する」
仁科「岡崎さん……。前にも聞いたと思いますけど、もう一度聞いてもいいですか?」
朋也「なんだ?」
仁科「岡崎さんは、どうして私のためにここまでしてくれるんですか?」

以下略



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