過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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296:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/09(水) 23:18:58.42 ID:VRpUIwhYo

 魔法使いの事務所には、黒スーツと少女がいた。後輩がいた。ハカセがいた。シラノがいなかった。トンボもいなかった。

「また無茶苦茶したね」

以下略



297:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/09(水) 23:19:24.88 ID:VRpUIwhYo

「本当に死ぬところだったのよ!」

 耳元で声がして、俺は咄嗟にのけぞった。聞き覚えのある声。ティアだ。

以下略



298:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/09(水) 23:19:51.81 ID:VRpUIwhYo
つづく


299:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/05/10(木) 05:15:17.70 ID:h7IwlPp7o
1乙


300:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/10(木) 14:40:18.69 ID:T5BAMud9o



 トンボは猫を捨てた。
 小さな猫だった。
以下略



301:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/10(木) 14:40:47.06 ID:T5BAMud9o

 そもそも生きようとする行為そのものが身勝手なのだし、第一に本当に"生きる為"に牛、豚、鳥"を食べる必要があるのかは疑わしい。
 菜食主義者になれというわけではないが、それはどちらかと言えば"嗜好"に近い。

 実際、牛を食べない国も豚を食べない国もある。"牛や豚を食べること"は必要ではない。
以下略



302:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/10(木) 14:41:31.76 ID:T5BAMud9o

 だから人間は悪い、というのではない。命はみんなそうした性質をもってめぐっている。

"人間が動物の命をどうこうできる"と考えることがそもそも傲慢なのだ。
 殺さざるを得ない状況のときは殺す。殺す必要がなくても殺す方が楽しめるなら殺す。
以下略



303:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/10(木) 14:42:04.79 ID:T5BAMud9o

 所詮それが相応だ。人間にはそこまでしかできない。 
 自分の生活を犠牲にしてまで猫を生かそうとする人間はいない。
 そもそも人間は、食うに困れば自らの子供ですら捨て去る生き物なのだから。
 そのことで他人を責める権利なんて誰にもない。
以下略



304:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/10(木) 14:42:31.54 ID:T5BAMud9o




 例の二人は俺を覚えていた。そのことを不思議がる余裕も今の俺にはない。
以下略



305:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/10(木) 14:43:03.14 ID:T5BAMud9o

 結局、ここ数日の俺は振り回されてばかりだった。
 なにひとつ突き止めることはできなかったし、なにひとつ取り戻すこともできなかった。

 俺は何もしていないのと同じだった。何かを得ようとしてあの鏡を調べようとしたのに、何も得られなかった。
以下略



306:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/10(木) 14:43:29.25 ID:T5BAMud9o

 学校には人の気配がしなかった。時間が時間だというのもあるが、それよりももっと根本的に、人がいなくなりつつある。
 俺は旧校舎に足を踏み入れ、鏡へと向かった。薄暗く埃っぽく黴臭い。誰が好き好んでこんな場所に近付くのだろう。
 錆びついたドアノブを思わせる場所。そんな場所に。

以下略



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