過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/04/26(木) 13:13:16.39 ID:Cz0n/SBjo



 廊下を歩いても、人とはほとんどすれ違わなかった。時間が時間なので当然と言えば当然なのだが、天気も相まって不気味に思えた。
 
以下略



62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/04/26(木) 13:14:11.00 ID:Cz0n/SBjo

 誰かいないのだろうか? まるで例の噂の神隠しにでもあった気分だが、俺は旧校舎に足を踏み入れたことはない。
 そんな否定は、噂なんてあてにならないという一言で済んでしまうのだが。

 俺は旧校舎に行ったことがない。あんな薄暗い場所に、俺が行くはずがない。
以下略



63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/04/26(木) 13:15:28.65 ID:Cz0n/SBjo

 やっとの思いで図書室にたどり着くが、様子はほとんど廊下と同じだった。
 本棚が林立する室内から、人の姿はほとんど消えていた。その光景は、なぜだか俺に世界の終わりを思わせた。
 ふと、あの手紙の内容を思い出す。

以下略



64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/04/26(木) 13:15:58.25 ID:Cz0n/SBjo

 その姿は図書委員というよりは、図書室の番人のように見えた。
 彼女はいつもここにいる。委員会の活動は曜日ごとの交代制なのに、毎日ここにいる。
 なぜなのかは分からない。聞いてみたこともない。話しかけたこともない。

以下略



65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/04/26(木) 13:17:15.86 ID:Cz0n/SBjo



 
 シラノのことを思い出す。
以下略



66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/04/26(木) 13:17:47.14 ID:Cz0n/SBjo

 天気だとか、季節だとか、勉強だとか、食べ物だとか、せいぜいがそんなものだ。
 同じ部に入ったのも、部を選ぶ期間を共に過ごしていたからだという気分が強い。

 だからといって、俺はシラノに特別な感情を抱いたりしなかった。
以下略



67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/04/26(木) 13:18:25.98 ID:Cz0n/SBjo




 昇降口で、運動部の連中に声を掛けられた。見覚えはなかったが、どうやらクラスメイトであるらしい。
以下略



68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/04/26(木) 13:19:03.92 ID:Cz0n/SBjo

「お前は何やってんの? サボり?」

「まあね」

以下略



69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/04/26(木) 13:21:48.68 ID:Cz0n/SBjo
つづく

63-11 あげずにい → あげずに

誤字脱字は発見し次第、訂正していきます
以下略



70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/04/26(木) 17:51:24.35 ID:92j8dszJo
読んでるよ


71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]
2012/04/27(金) 02:35:12.36 ID:dnHv8Ei4o
1乙


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