過去ログ - River -いつまでも変われないあなたへ-
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ちぢれ
[sage]
2012/05/03(木) 23:15:20.93 ID:yoGXwZnsP
10年前の僕へ。
君が今どういう気持ちで生きているのか、僕はあまり覚えていません。
ただ、自分がこれからどうなっていくのか分からない。そんな、見えない未来が、すごく怖かった気がする。
以下略
3
:
ちぢれ
[sage]
2012/05/03(木) 23:17:54.92 ID:yoGXwZnsP
うー、今日は目覚めが悪いな。……いや、いつものことか。
潤一「別に夜更かししたわけでもねーのに、なんでこんなに眠いんだよ」
朝日を遮るように頭まで布団をかぶる。気分はまるでドラキュラだ。
以下略
4
:
ちぢれ
[sage]
2012/05/03(木) 23:20:16.78 ID:yoGXwZnsP
重い体をゆっくりと動かして布団から起き上がると、叩きつける様にして机の上の目覚ましを止めた。
すると、ウソみたいに部屋が静まり返る。
潤一「……はぁ」
以下略
5
:
ちぢれ
[sage]
2012/05/03(木) 23:22:26.24 ID:yoGXwZnsP
5月7日(火) 朝
千沙渡「おはよう。潤一にいさん」
仕度を終えて玄関のドアを開けると、そこには『伊東 千沙渡』がいた。
以下略
6
:
ちぢれ
[sage]
2012/05/03(木) 23:23:38.49 ID:yoGXwZnsP
千沙渡「どうしたの? 頭に何かついてる?」
俺にジッと見られていることに気がついた千沙渡が、頭をかしげて言った。
潤一「いや、引っ張りたいなーと思って」
以下略
7
:
ちぢれ
[sage]
2012/05/03(木) 23:26:24.85 ID:yoGXwZnsP
潤一「そういや、最近引っ張ってないな」
千沙渡「大人になった証拠だよ。潤一にいさんはもう高校生になったんだし、そういういじめ方ってよくないと思うんだ」
潤一「いじめじゃねぇよ。愛情表現だ。つまりは千沙渡、おめーを愛でてんだよ」
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8
:
ちぢれ
[sage]
2012/05/03(木) 23:31:20.36 ID:yoGXwZnsP
伊東千沙渡は、3つ年下の幼馴染だ。
中学2年生で13歳。朝はこうして途中まで一緒に登校することが多い。
本当は、彼女は俺の幼馴染と言うより、俺の弟の幼馴染だと言った方がいいかもしれない。
俺の弟が千沙渡と同学年でなければ、例え近所に住んでいたとしても、一緒に登校するような関係にはならなかっただろう。
以下略
9
:
ちぢれ
[sage]
2012/05/03(木) 23:33:08.82 ID:yoGXwZnsP
潤一「ばっ、バッカ。誰がおめーなんかに発情するかよ」
千沙渡「そうかぁ、潤一にいさんは今発情期なんですね……ぷぷ」
口元をおさえて千沙渡は今にも吹き出しそうにしている。
以下略
10
:
ちぢれ
[sage]
2012/05/03(木) 23:35:07.77 ID:yoGXwZnsP
家から20分ほど川沿いを歩いて、大きい橋に出た。
この橋を渡れば、俺の高校。
このまま真っ直ぐ川を下っていけば、千沙渡の通う中学校だ。
潤一「じゃ、またな」
以下略
11
:
ちぢれ
[sage]
2012/05/03(木) 23:39:10.46 ID:yoGXwZnsP
橋の中ほどまで歩いて、足を止めた。
欄干の向こうで、川が緩やかに流れている。
朝日を反射させて、まるで何かを祝福しているかの様に、キラキラとその川は光っていた。
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12
:
ちぢれ
[sage]
2012/05/03(木) 23:41:07.82 ID:yoGXwZnsP
俺もこの町に住んで長いから、知っている。
どんなに天気が荒れても、この川は増えも減りもしない。
毎年の様に夏から秋にかけてここにも台風が来るが、下水道が詰まって溢れることはあっても、なぜかこの川は流れを変えない。
確かにこの川は異常だ。
以下略
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