274: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/10/04(木) 01:20:40.59 ID:2ytvna2r0
ゴキブリの群れは、彼らに迫ることはなかった。
先程まで突っ立っていた辺り――ちょうど入ってきた引き戸の前の床を埋め尽くしだす。
275: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/10/04(木) 01:21:13.25 ID:2ytvna2r0
棚が並んだ区画を過ぎて、教室の最後部まで目をやる。
そこには、入ってきた所と同じ、木製の古ぼけた引き戸があった。
ぴっちりと閉じられている。
276: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/10/04(木) 01:22:31.33 ID:2ytvna2r0
初春(多分、血を垂らしながら……ここまで来たってことですよね)
引き戸の前で、床に付着したシミはいくつも付いていた。
密度もそれまでよりも増している。
277: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/10/04(木) 01:23:51.35 ID:2ytvna2r0
初春(教室の中もそうですけど……こんな血痕、なかったはずです)
床の上の血痕をじっと見詰めながら、なおも思考をめぐらせていた。
278: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/10/04(木) 01:25:40.32 ID:2ytvna2r0
恐らく――教室前方の引き戸が、中からも開かなくなって。
仕方なく、刻命は逃げ出そうとして。
なんとか教室後方にたどり着いたのはいいが、その付近で追いつかれて怪我を負わされて。
279: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/10/04(木) 01:26:09.68 ID:2ytvna2r0
280: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/10/04(木) 01:27:19.27 ID:2ytvna2r0
初春「…………」
背後にある、外側に面していた窓の一つに手を掛けた。
そして、力いっぱいに開けようとするが――開かない。
281: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/10/04(木) 01:27:45.50 ID:2ytvna2r0
刻命がいそうな場所について、様々な可能性が考えられたものの、それらは根拠の無い、あまりにも現実離れした空想ばかり。
合理的な説明がつけようがなく、考えても頭がこんがらがるばかりだ。
黒板脇の引き戸の向こうと、掃除用具入れ。
282: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2012/10/04(木) 01:32:55.10 ID:2ytvna2r0
本日の投下はここまでです。
ここまでブランクが開いてで恐縮ですが……この先には、以下のように選択肢が続きます。
A:初春「私も手伝います!!」
283:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県)[sage]
2012/10/04(木) 03:30:04.89 ID:2Sm4g+B8o
乙B
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