過去ログ - 妹「なぜ触ったし」
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106:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:53:12.32 ID:sFbrFP09o

「だいたいさ、なんで女が苦手なんだ?」

 俺が訊ねると、タカヤは思いつめたような表情で俯いた。別れ話を切り出そうとしている男のようだ。

以下略



107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:54:55.68 ID:sFbrFP09o

 俺は幼馴染に適当な話をしてもらえないものかと思った。

 彼女は自分に向けられた視線に気付くと、こちらを向いて、「わたし?」という顔をする。お前だ。
 困ったような顔で溜め息をついてから、彼女は口を開いた。タカヤの顔がこわばる。
以下略



108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:55:30.37 ID:sFbrFP09o

「女慣れしてないってからかわれるんだ」

「誰に?」

以下略



109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:55:57.35 ID:sFbrFP09o

 なんだか、都合のいい方向に話が動いている気がする。
 結局のところ女に慣れるには女と話すしかないわけだし、そうなれば女友達でも作るのが手っ取り早い。
 
 それなら幼馴染の友だちとでも会ってみれば? という話に簡単に持って行ける。
以下略



110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:56:54.69 ID:sFbrFP09o

 俺はタカヤに適当なアドバイスをすることにした。
 俺は人間関係心理学の権威でもなんでもない。ついでに言えば女慣れもしてない。
 それでも、上から目線でえらそうなことを言うくらいはできる。誰にでもできる。

以下略



111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:58:01.42 ID:sFbrFP09o

「あれ?」

 ふと後ろから声がした。幼馴染が、げっ、という表情で振り返る。

以下略



112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:58:27.97 ID:sFbrFP09o

 先輩の顔が、記憶の網に引っかかる。彼女とどこかで会ったことがある気がした。
 そして、ふと思い出す。俺は俯いて顔を隠した。

「……そっちの」
以下略



113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:59:09.76 ID:sFbrFP09o

「何の話です?」と幼馴染がこちらに向けて首をかしげる。俺が馬鹿だったという話だ。

「君」

以下略



114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 18:59:36.65 ID:sFbrFP09o

 俺たちの許可も取らずに、先輩はタカヤの隣に座った。
 突然の見知らぬ女の接近に、タカヤは可哀想なくらい動揺していた。
 それすらもおかまいなしに、彼女は平然と食事を始める。

以下略



115:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 19:00:11.69 ID:sFbrFP09o

「んで、何の話してたの?」

「いえ、ちょっと大事な話を」

以下略



116:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/28(月) 19:00:38.07 ID:sFbrFP09o

「いいよね?」

 と先輩は俺に向かって首をかしげた。
 コンビニの件があっては、彼女に強く出られない。アホなことをした後ろめたさだけがあった。
以下略



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